さらば、フィーゴ | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

 フィーゴがインテルに移籍するそうです。特別、フィーゴのファンというわけではありませんが、選手としてのフィーゴには敬意を持っています。フィーゴはリーガにいて当然の選手だったし、いつもリーガにはフィーゴがいました。その彼がリーガから去っていくということがまず淋しいです。移籍するにしてもリーガ内だったならなあ、という思いが何故か強いのでした。でも、勿論バルサには帰れない。ビッグクラブ以外今の彼には考えられないでしょう。そこで、浮上していたのがバレンシア移籍でして、まあ特にバレンシアに来て欲しいと思っていたわけではありませんが、バレンシアでレアルと対戦するフィーゴを見てみたい気持ちと、ずっと天敵だったカルボーニとどんな顔して会うのかな、などというちょっとした興味はありました。でも、何ですか、レアルさんはかつてメンディエタやアジャラを獲ろうとしたのにバレンシアに拒否されたいきさつから、フィーゴに関して移籍金を要求したとか何とかいうややこしい裏話もあるようでして(ちなみにインテル移籍は移籍金なしだそうです)・・・。メンディエタやアジャラって、移籍市場に出てもいないのに勝手に引っ張っていこうとしただけでしょうが!という怒りは、まあちょっとおいておきましょう(苦笑)。


 フィーゴといえば、クラシコの顔でした。何と言ったって、バルサからレアルへの禁断の移籍を敢行してしまって、クラシコの時は、フィーゴに大ブーイングなんてものでは済まなくて、お酒のボトルは降ってくるわ、極めつけは豚の頭の投げ入れ。それでも、それだけの大ブーイングと贈り物(!)の山を浴びてもコーナーキックを蹴り続けるフィーゴには、大変なプロ根性を見て舌を巻いたことも事実です。技術だけではない、大変な精神の強さがあってこそ今のフィーゴがあるのだな、と。どんな状況でも自分のプレーを続けるフィーゴは、真のプロでした。さすがに年だとは言われるものの、フィーゴのドリブルはやっぱり今でも超一流です。見ていてとても楽しい選手だったことは間違いありません。独特のオーラもあったし、やっぱり近代の大選手の一人です。


 何だかインテルは、レアルを去った人の集合体になりつつありますが、どうかもう一花咲かせて下さい。おっと、僚友ルイ・コスタとミラノダービー!?