ギリシャ対日本戦 | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

 コンフェデレーションズカップ第2戦、日本が勝ちましたね。日本代表については、メディアやファンの皆さんが色々分析して下さるでしょうから、ギリシャについて書きます。但し、分析出来るほどギリシャチームに詳しくないので念のため。


 まず、思ったこと。ギリシャどうしちゃったの?仮にもユーロのチャンピオン。ヨーロッパ王者の名を冠して出てくるにしては、はっきり言ってちょっとお粗末だった気がします。コンディション不良、主力の何人かが欠けている、など色々理由はあるでしょう。でも、昨年の今頃、どれだけの選手やサッカーファンが君たちの前に涙を呑んだと思うの?君たちの背中には、ラウルやモリエンテスやジダンやアンリやピレスやネドベドやコラー、そしてフィーゴにルイ・コスタたちの思いが乗っかっているんですよ、ってハッパをかけてやりたいですね。まあ、正直なところコンフェデに対するモチベーションは高くはないでしょう。それでもヨーロッパ王者として出てくる以上、もうちょっと良い試合を見せて欲しいものです。


 何でギリシャが優勝出来たのか、実は今もって不思議だったりします。とにかく、身を挺しての守備。時代遅れと言われようが何と言われようが食らいついていったマンツーマンディフェンス。そして、試合中に訪れるたった1度か2度のチャンスを決めた憎らしいくらいの的確さ。何と言ってもセットプレーの精度の良さも光りました。ユーロ2004でのギリシャとの試合は、見ていて迷宮に陥ったような気分になったものです。何で決まらないの?何でディフェンス抜けないの?って。やっと抜いたと思ってもバーやポストまでギリシャの味方をしてくれたものです(苦笑)。


 失うもののなかった強みというものもあったでしょう。ユーロでのギリシャは負けてもともとだった。負けたとしても、善戦したと言って褒め称えられたでしょう。対する強豪たちは、ユーロ制覇の欲が思いっきりあった・・・。でも、今のギリシャは失うものが出来たわけです。それゆえに、思う通りに動けなくなっていた、ってことはあるのでしょうか。自慢のディフェンスがあまり機能していなかった気がします。終盤なんて誰もプレスかけて来なくなっていたし、選手たちがバテていたのでしょうか。ザゴラキスやデラス、セイタリディスなどの主力が何人か欠けていたのもやはり痛かったのかもしれません。


 ちなみに、このギリシャチーム、どうでも良い話なんですが、苗字の最後が「ス」で終わる選手が圧倒的に多いのです。いや、ほとんどの選手がそう。ニコポリディス、ザゴラキス、カツラニス、ハリステアス、パパドプーロス・・・監督はレーハーゲルという名前です。ドイツ人ですから。


 ギリシャは、W杯予選でも苦戦しているみたいです。また、このグループはウクライナやトルコがいて混戦が義務づけられているようなところなんですね。で、おまけにウクライナの初出場を期待している世界中からの視線が向けられていて、さぞややりにくいことでしょう。まあ、私もその一人ではありますが。シェフチェンコをワールドカップへ!ってね。


 守って守って、セットプレー一発の持ち味を発揮出来なかったギリシャ。大舞台で結果を残した日本。果たしてワールドカップで顔を合わせることはあるのでしょうか。オットー大帝(レーハーゲル監督)、同じ戦法はもしかしてもう通じないのかも?