残薬って | いちどのじんせいタノシク・ジユウに
【ブログ更新しました】


いつもながらに間隔が空いてしまいました。
この一ヶ月くらいで色々な情報が入り、そして日薬学術大会もありっとなんだか頭がパンクしそうな日々が続いています。

しかしながら、先日出された報酬改定骨子案、そして日薬学術大会でのとあるシンポジウムから一つの方向性と大綱が見えた気がしています。

それを全部まとめるとちょっと時間がとれないので、ちかぢか時間は作りたいと考えています。


さて、色々な話題の中から今回はちょっとひっかかる「残薬」について考えてみたいと思っています。




国の指針からも残薬がどうするかという話になり、これからの改定のキーの一つになるだろうと思っています。

また、先日の学術大会でも多くのグループで「残薬整理事業」が行われていることが発表されました。

残薬整理による効果は「500億円」なんて見出しも見受けられます。

しかし、私はこの「500億円」について少し「ものいい」を入れたいと思っています。

頑張っている皆さんの行動に水を差すつもりはないのですがご興味があれば呼んでいただければと思います。



「経済効果500億円は本当なのか」


すべてはこの部分なのですが、残薬整理事業は非常に良い取り組みだと私自身も思っております。残薬整理事業の大きな成果は、

・家に眠っている薬が発見できた


これに尽きると思います。色々な報道や薬剤師の行う在宅業務についてもこの部分がフューチャーされていますが、ココで一つの課題があります。



課題1


「この薬は誰が出したのだろう」

「なぜこの様な現状を起きたのであろう」


先日中医協で健保連の委員から、「残薬の整理、重複の確認は薬剤師の本来行う業務」という発言がありました。

仰る通りだと思います。


突拍子もないことを言いますが、


「自ら行った放火を自分で見つけて通報しヒーローになる」


こんな現象になっていないでしょうか。
また、調子こいてる、なにもわかっていないっという厳しいご意見が聞こえてきそうですが、薬というものは、医者が処方せんを発行し、薬剤師の監査によって投薬されるのが医薬分業後の流れだと思います。


これだけ患家に薬があるということは、誰かが投薬しているということなのではないでしょうか。


課題2

500億円といま取り上げられていますが、これは持続性のある500億円なのでしょうか。
何年も積み重なったものであり、これを安易に500億円というのは少し表現が違うのではないでしょうか。

また削減とは文字の如く、「削る、減らす」ということです。

果たしてそれだけの効果が実証されるのでしょうか。

効果があることはもちろん認めますが、削減やコストカットの様なものは見えずらいメリットです。この表現について疑問が残ります。

「課題1」と合わせるとそれだけの仕事を怠っていたという味方になるのではないでしょうか。


課題3

「残薬を確認した上で処方調整」という話が出てきますが、果たしてどれだけの薬の期限管理が行えるのでしょうか。
中医協の議論においても、そこについては触れられています。

形状変化があれば、容易に判断出来ると思いますが、全てがそうとは限りません。自ら投薬した薬の訳でもなく、ヒート毎に期限が記載されている薬でもないです。

患者さんからのヒヤリングでも正確な情報は得られないと思います。

たとえ正確な期限管理が出来たとしても、保管状況がいいとは言えません。

薬とは、「投薬された時に、適正な時期に、適正な料を飲みきる」ことなのではないでしょうか。



今回残薬整理が取り上げられ、注目を浴びていることはいいことだと思っています。
しかし、この問題はそう簡単なものではないと思っています。なぜ残薬が出るのかっという根底と誰がどこに関わってきてそうなったのかという原因と結果の検証が必要なのではないでしょうか。

厳しい言い方になるのかもしれませんが、本当に効果があり、必要性があると理解されるのであれば各薬剤師会ではなく、日本と言う仕組みの中で行う必要があると感じています。

この取り組みについては、一昨年の大阪学術大会の時にすでに発表され取り組まれてきました。



そこから2年。


本当に効果があると、言い切れるだけの取り組みまで広がっているのでしょうか。
そうならなくては、国の求める調剤報酬へのエビデンスとは言い切れないのではと思っています。


Aguantamos, que siempre hay esperanzas, y leventámonos.
(希望は常にある、乗り越え、立ちあがろう!)

「こまがたこうだいのぜんこく薬局放浪記」はじめました!vol.9
ロンドン~ロンドン~楽しいロンドン編







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