![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150701/16/lliibbeelloo/77/a5/j/t02200165_0396029713353257968.jpg?caw=800)
これから薬局、薬剤師の歩んでいく『道』はどうなっているのでしょうか。
先日開催されました日本薬剤師会定例総会にて出た質疑応答を見ています。
Q&Aを見ながら少し考えていきたいと思います。
≪薬局法人化≫
Q.1
薬局バッシングの根幹にある株主への剰余金配当と過度な利益追求への対応は
A.1
このままでいいとは思っていない。現状致し方ない中で苦悩して言うのが実情だ。
薬局法人の議論では非営利を追求すれば調剤専門薬局になってしまう。OTC等を扱うのであれば非営利は難しい。
【考察】
いくどとなく上がる「薬局法人構想」ですが、これだけ市場が進んだ中でいまさら「薬局開設を薬局法人に限定する」という取り締まりが出来るのでしょうか。
また、株式会社である以上はどんな業種業態であろうが、株主が最高権力者です。剰余金配当は当たり前の考え方であり、経営者が利益を追求する事は当然の義務です。
Q.2
薬剤師でなければ開設できない、非営利の薬局法人設立に向けて国に働きかけるべきではないか
A.2
実情として社団法人として会営薬局を運営している実例がある。そうであれば社団法人たる薬局があって調剤だけでなくOTCの販売も出来るのではないか。
【考察】
今まで広がった薬局に対してどのような対策を取るのだろうか。新規薬局に関しては、「薬剤師が経営者」とするのであれば、その企業は厳しい制約を受けることになる。
今ある企業に対して強制的にやるのであれば、多くの薬局から民営圧迫と叫ばれ裁判沙汰になることは免れない。
≪倫理観≫
Q.3
現在起きている問題は倫理観の欠如でもある。日薬として倫理教育に関してどの様に考えているのか。またいつまでにどの様な形で倫理教育を実施するのか。
A.3
倫理というよりもそこは薬剤師としての医療人として誇りを保持する事だと思っている。4年ほど前に「将来ビジョン」を作成した際の矢野経済研究所のアンケートで、なぜかかりつけ薬局に処方せんもいパン用医薬品の相談も全部行くのかと聞いたら「信頼でいる薬剤師かがいるから」と答えた。
患者さんに対して正しい情報を発信しているから、信頼される薬剤師として生き残っていけるのではないか。
【考察】
一連の問題は、薬剤師の誇りや倫理ではなく、企業人としてモラルの問題ではないだろうか。薬歴を書かなかったらどうこう、事務員に調剤をさせたからどうってことではなく、法に決められたことに対する、いわばルールを守らないという行為だと思う。
日本薬剤師会はアンケートを作成した会社をお気に入りのようだが、そこの親会社は薬局のM&Aを生業としている最大手企業である。そこに薬剤師の誇りや医療人としての精神があるかとは思えない。
Q.4
現在の日薬は自ら会費を払いたくなるような求心力のある会社だと考えているのか。
また求心力のあるトップだということを、さまざまな機会で発信してほしいがいかがか。
A.4
日薬の長として、わが団体は求心力があると思わずに会長職に座っている者はいないと考える。だが、求心力がない組織だと思っていないが、十分かどうかについて、私は求心力ある団体にしたいと思っているので理解をお願いしたい。
【考察】
すでにこの質問が出ている時点で、求心力ある組織と思われていないのではないだろうか。
また、後者の回答においては、求心力がないことを認めているのではないだろうか。
≪かかりつけ薬局≫
Q.5
かかりつけ薬局をPRするための資材としてどの様なものを考えているのか。
A.5
資材などの検討に入らせて頂きたい、という段階。ただ分業に対する批判はいまに始まったことではない。先ずは薬と健康の習慣を利用し、効率的かつ効果的なPR方法を検討したい。
追加答弁
薬と健康の週間に合わせて、たとえば一般紙に対談形式で意見広告を出すことも含めてやっていきたい。いまはプレストも意見交換をやっている。そういうところを通じて広報することが効果があると思っている。
【考察】
資材よりも、方法なのではないでしょうか。
先日、毎日新聞に珍しく広告を出すというはなしがありましたが、、、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150701/16/lliibbeelloo/fd/15/g/t02200196_0513045813353299457.gif?caw=800)
なぜ毎日新聞なのでしょうか。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150701/16/lliibbeelloo/66/ba/p/t02200079_0660023613353301944.png?caw=800)
北海道出身の私にとってマイナーなのは言うまでもありません。
健康情報拠点事業に関しても毎年2.2億円近い予算が出ているのですがその効果測定は出来ているのでしょうか。
また知られていない所では、今年からの医療介護総合確保推進法による「新しい総合事業」に関する予算が各都道府県薬剤師会に振られているかと思います。
その使い道を知る人たちはいないのではないでしょうか。
すでに感じている方も多いかと思いますが、いまの「薬局・薬剤師」の目指すべき所はどこなのでしょうか。
今年に入り色々な問題を通して「薬局」に対する世間の目、イメージがわかったかと思います。
いますべきことは、「大手薬局に対する嫉妬」をどうにかする事なのでしょうか。
それとも、薬局として薬剤師がいることによる重要性を表すことなのでしょうか。
日薬の目標として学生会員を1万人にするとの計画があったみたいです。
しかし蓋を開けてみれば1000人にも満たない。
これがいまのやり方の結果なのだと思います。
「報酬改定で惨敗したから、役員を辞める」
そんな甘い世界ではもちろんありません。
いまの議論一つ一つが将来の薬剤師の可能性を広げる、狭めるっという重要な話なのではないでしょうか。
会館を作るだの作らないだのに時間を割いている場合でも、ばかげた薬局法人構想という夢を見る前に、少しでも行政に時代に目を向けて欲しいものだと思います。
こんなことを若造に叩かれている時点で、既に行く末が見えているのかもしれません。
Aguantamos, que siempre hay esperanzas, y leventámonos.
(希望は常にある、乗り越え、立ちあがろう!)
「こまがたこうだいのぜんこく薬局放浪記」はじめました!vol.9
ロンドン~ロンドン~楽しいロンドン編
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20141117/17/lliibbeelloo/aa/71/j/t02200311_0800113113132108130.jpg?caw=800)
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