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言響インストラクター×薬の引き算をする薬剤師のブログ

言響インストラクターとしてプレゼンのことや、薬の引き算をする薬剤師として健康のことなど。役に立つ情報発信をしていこうと思います。



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今回は意外と知られていない、男性に多い更年期障害のお話

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更年期障害って何?

今回はcovid-19関連と打って変わって、中高年の方の大きなお悩みになる、更年期障害のお話を2回に渡ってお伝えしていきます。

実は、男性でも更年期障害が起こることがあります。

お互いのパートナーにとって、心配事の一つとなる病ですので、是非知っておくと良いかと思います。

 

閉経前後の10年ほどの期間に注意

まず、更年期障害といえば中高年の女性に多く見られる、というのは有名だと思います。

更年期障害が起きやすい時期は、具体的には生理が来なくなる前の5年、来なくなってからの5年の、トータルで10年ほどの期間になります。

年齢で言えば、およそ45歳から55歳ぐらいほどと思いますが、更年期障害については症状が出始める個人差が非常に大きいという特徴があります。

このあたりの年齢になると、卵巣の働きが徐々に落ちてきて、女性ホルモンの分泌量が同時に落ちてきます。

女性ホルモンの働きは、以前も何度か触れたように、体にとって非常に様々な役割を持っており、例えば髪や皮膚、骨の元となったり、自律神経の働きを安定させるという働きも、女性ホルモンそのものに備わっています。

そう言った女性ホルモンの分泌量が落ちていくということは、それらの働きにも当然影響が出てしまい、関連した様々な症状が出やすくなります。

さらにこの時、脳は卵巣が女性ホルモンを作れる状態だと思っているため、女性ホルモンを出そうとしない卵巣に対して、さらに激しく指令を送り続けます。

この状態が続いてしまうと、脳の視床下部という、自律神経をつかさどる部分にダイレクトに影響が出てしまい、自律神経の不調が加速するのです。

これが結果的に、肩こりや頭痛、疲れ、イライラといった一般的な症状はもちろんのこと、これまでは無かったようにのぼせたり、突然急に汗をかいたり、というような症状になって現れる、ということです。

個人差の大きさはやはり、その方の生活環境、ライフスタイルや、ストレスによるところが大きいです。

 

更年期障害の治療

この更年期障害の治療は、まず女性の方であれば婦人科さんで充分可能です。

現在一番メジャーな方法が、ホルモン補充療法というものです。

更年期障害は女性ホルモンが突然、急激に分泌されなくなる病ですので、外から少し補充することで、脳を女性ホルモンを作れたと認識させ、自律神経など各部をひとまず落ち着かせる、という治療が出来ます。

簡単に言えば、ごまかすというような形になりますが、外から、量が足りてると理解させれば症状はかなり落ち着きます。

この治療は、ホルモンバランスを整えるピルとは少し違うという点があります。

ピルも同じように、女性ホルモンで出来たお薬で、飲むことで体調を整えられますが、更年期障害の治療で用いられる女性ホルモンのお薬は、実はピルよりもさらに量が少ないお薬になります。

タイプも、飲み薬だけではなく、塗り薬、湿布のような貼り薬のものもあります。

例えば、前項に出てきたほてり、のぼせ、ホットフラッシュといった症状が多い場合には効果的です。

 

がんのリスクが上がる?

更年期障害の治療では、昔は乳がん、子宮頸がんのリスクが上がると言われていましたが、一昔前までと比べると、入っているホルモンの量が少ないため今ではそれほど大きく上がることはありません。

全くリスクが上がらない、リスクがゼロになったというわけではありませんが、ホルモンのお薬は色々と強い、と考えなくて大丈夫です。

むしろ反対に、更年期障害の治療にホルモン補充療法を行った場合、そこから年を重ねたときに心臓や血管、骨の病の予防につながるという考え方も出てきており、実際に研究が重ねられデータもいくつか出て来ています。

 

ピルで更年期障害の予防?

予防として、ホルモン補充療法で使うお薬よりも、女性ホルモンの含有量が多いピルを飲んでおいて、体内で不足しないようにする、という使い方も考えられると思います。

これは実際そういった使い方をしているところもあります。

ただ、ピルというお薬は、少し前にご紹介したように、血栓症という血の塊が出来る可能性があり、40代以上の女性の方にはその血栓症が起きやすくなるという特徴があります。

人によっては、使えることもあるので、ピルで予防的に飲んでおくのか、ホルモン補充療法をするのかは、婦人科のお医者さんと入念に相談して、進めていくのが安全で確実と思います。

 

更年期障害をどうやって対策する?

さて、この更年期障害の対策、予防ですが、まず更年期障害というものについて一番問題になるのが「認めたくない」という思いです。

単純に年を取ったというのもそうですが、女性ホルモンが少なくなった、閉経したと聞くと、どんどん女性じゃなくなっていくんだ、と思う方も珍しくありません。

ですが、更年期障害は必ずしも、女性じゃなくなる、というものではありません。

イメージ的に、そのように受け取られがちですが、一つの病として、婦人科のお医者さんに相談するなど、是非何らかの対策を取ってください。

何もしないで我慢していると、だんだん症状が悪化していき、生活に支障が出ることもありますので、心当たりがあれば、我慢せずに、治療していくのがベストです。

 

 

 



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引用元:体調不良?それ、更年期障害かも?原因と対策は?#442


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今回は先日海外で話題になったcovid-19の新たな変異株のお話

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covid-19の新たな"変異株"

今回は先日少しニュースになっていたcovid-19の変異株のお話です。

以前ほんの少し、ウイルスの変異についてご紹介しましたが、今回はこのニュースにも絡めて、変異、変異株というものについて詳しく触れていきます。

 

生き物・細胞ではないウイルスが変異する仕組み

ウイルス、細菌、寄生虫についての回でも触れましたが、ウイルスは生物が持っているべき器官をもたないため、生物にはなりません。

しかし、いくつもの種類に変異していくという特徴があります。

ウイルスは人や動物の細胞を使って、自分のコピーを生み出し、増えて行きます。それが外に放出され、新たな宿主のところに行き、再度同じように増えて行きます。

ウイルスは細胞の一つというわけではないため、自ら分裂して増えることはありません。

必ず何らかの生物の細胞を介して増えますが、その際、一定の割合でコピーのミスが起こり、元のウイルスの形と違う形のウイルスとなります。

形が変わったウイルスは、大半は環境に適応できず、感染力も無いため自然と絶えます。

しかし、コピーミスは一定の割合で起こるため、様々なところに感染して増えて行く強いウイルスであれば、コピーミスのウイルスも比例して増えて行きます。

その結果、たまたま現在の環境に適応したものが生まれ、元のウイルスに負けないぐらい量を増やすことがあります。これを、元のウイルスから見た変異株として認識されます。

 

covid-19の変異株

covid-19では、以前からアジアで流行っているタイプと欧州、アメリカで流行っているタイプが違うことが分かっていました。

今回のニュースのcovid-19で言えば、東南アジアの一部で、D-615Gという、主に欧州で流行っているタイプの変異株が確認され、感染力が従来の10倍ほどにもなると言われていますが、実際はそこまでではないと思います。

通常のcovid-19は一人の人から1.5人、2.5人程度の人に感染させるほどの力ですが、この数字は感染している一人の人が免疫を持たない人たちの集団に入った時に、どれほどの人数に感染させるか、というものの平均数字のことです。

ですので、これが単純に10倍になることはまずないと思います。

現在確認されているウイルスで最も強い感染力を持つ、はしかのウイルスで、先述の感染力の数字は12人から15人ですので、従来のcovid-19の10倍としたら15人から25人にまで上がることになります。

なぜ、感染力が10倍、という言われ方をしたのかというと、試験管で行われたある実験から来ています。

 

ウイルスの個数で測った実験

「変異株の感染力が従来の10倍」と言われた、根拠となる実験が、試験菅の中で、従来型のウイルスとなるD615G型とその変異株とで、実際に他の細胞に感染させる力を持つウイルスの数が、どれだけ違うかを比べたという実験です。

その結果、その変異株の方は従来型の2.6倍から9.3倍ほどの数になったのです。

ただし、この実験がまとめられた論文では、この結果がそのまま、感染力が強いということにはつながらないと書かれています。

確かに、従来型よりも感染力が強い可能性はありますが、10倍は言い過ぎと個人的に思います。

また、この論文にはさらに、実際どれくらいの重症になって現れるか、病原性も調べており、これは従来のものとはほとんど変わらないとなっているため、変異株であっても重症化リスクは従来のものとほぼ変わらない可能性が高いです。

 

感染経路は変わらない

この変異株であっても、感染経路は従来型のものと全く同じです。

大元となるcovid-19は接触感染、飛沫感染、非常に小さい飛沫からのエアロゾル感染が主ですので、必要な対策はこれまでお伝えしたものを徹底することに尽きます。

また、麻疹のような空気感染もしません。

まずは第一に、誰が感染しているかほぼ分からない状態が現在ですので、会話をする際は必ずマスクをしてください。

外で人と距離が取れるのであれば、今の時期は熱中症のリスクがあるので外した方が良いですが、徐々に再開されてきている大人数が集まるイベントや、大勢の方が乗り込む満員電車を使う場合には必ずマスクをつけるようにしてください。

また家族しかいない家であっても、換気をこまめにするのも充分良い対策になります。

そして、covid-19が収束してからも、インフルエンザ予防や風邪予防にも大いにつながりますので、食事前、トイレ後の手洗いを欠かさずに念入りにやってください。

これまでお伝えしたことの繰り返しになりますが、こうした感染対策を日頃から徹底していくことが非常に重要ですので、欠かさずに行いましょう。



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引用元:ウィルス変異株?感染力が10倍って怖いの?#441


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今回は頂いたコメントから、帰省ではなく、今時期の旅行に関するお話

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コロナ禍の今年に"旅行"に行ける?

全国的に夏休み、お盆休みが終わったものの、政府が推進している旅行施策、go toキャンペーンは来月9月も跨いで引き続き行われる予定となっています。

しかし、国内有数の人気がある沖縄では、依然として医療がひっ迫しており、全国的にも「クラスター」の脅威と隣り合せの中でgo toキャンペーンを迎えています。

今回は頂いたコメントから、帰省ではなく、旅行そのものについて、これまでの感染対策等も踏まえて、お伝えしていきたいと思います。

 

大前提は「体調が優れないなら出発しない」

covid-19の問題がある今、大前提として、一番大切なのが「体調が優れない時は出発しない」ことです。

covid-19に関わらず、出かける前に調子が悪い場合は一旦止めて様子を見た方が良いですが、今回に限っては、旅行の出発日2週間前から、リスクの高い行動をとらず、体調管理を充分にやっておくことが絶対に必要になります。

リスクの高い行動とは、最近徐々に再開され始めているライブ、イベントや宴会、飲み会と言った行動です。

covid-19は感染力が非常に強いウイルスですので、万が一そこで感染してしまい、それから出発してしまうと、無症状であってもウイルスが広がり、感染を出先となる他地域の方に広げてしまう可能性があります。

体調管理は言わずもがなで、不摂生はせずに、きちんと睡眠と栄養、水分を取るというようなことです。

万が一、調子が悪いとか、ちょっと悪くなりそうという時には絶対に出発をやめて、一旦家に居て様子を見てください。

たとえ何らかの予約があったとしても、別日に回して、大事をとるようにしてください。

 

他の人と接触しないようにする

以上の事を前提として必ず考慮して、その上で各種感染対策をしていくと、個人的な意見としては、旅行をしても問題ない、と思います。

その各種感染対策とは、これまでの回にも通ずる事ですが、まずは他人と出来るだけ接触しない、飲食中は出来るだけ喋らない事です。

例えば、出店や屋台、小さい居酒屋のような、地元の方と交流するような場所やアクティビティも、徐々に再開しているかと思いますが、そう言ったところで自分が感染を広げてしまうという可能性もあります。

一人旅であれば、スペースのあるお店で他人と距離を置いて食事ができるお店を選ぶ、家族旅行であればビュッフェではなくホテルや旅館の部屋食にする、という風にすると、感染リスクも、感染拡大するリスクも減らせられるはずです。

そしてもちろん、食事前、トイレ後の手洗い、マスク常備と言った感染対策は充分必要になります。

 

出来れば近場を・海外旅行は危険

旅行先ですが、やはり、現在は近場に行くのがおすすめです。

これから徐々に海外の旅行も再開になってくるかと思いますが、万が一海外で発症してしまうと、どれだけの費用が必要かわからず、そもそも医療が受けられるか不透明なうえに、帰国出来る目処すらも立たなくなる可能性があります。

日本では現在、海外からの帰国者は2週間隔離と正式に定められていますので、帰国してからすぐ職場に復帰するという事は出来ません。

国内でも、後述しますが他県、他地域はあまり歓迎される状況ではないので、旅行で行く場合は近場の方がベストです。

もし急な出張など、仕事で遠出する場合には、前述のように、しっかりと感染対策をしてください。

そして出先で調子が悪いとか、何か思い当たる点があれば、その地域の保健所に連絡して相談してみると、その地域内にある指定医療機関を紹介されますので、行ってみてください。

 

アクティビティは屋外のものがベスト・バーベキューは注意

旅行のお話に戻りますが、具体的に旅行先で行うことは、屋外のアクティビティがおすすめです。

キャンプや川遊び、アスレチックと言ったところはメディアでも注目されていますが、お外での食事となる、バーベキューについては、何人かが集まり密になっての飲食となるので、想像以上にリスクが高い行為となります。

なので、バーベキューをする場合も必ず入念に、基本的な感染対策を取って、行うようにしてください。

 

PCR検査をするのはどうなの?

出発前にPCR検査をするのは、様々なところで言われていると思いますが、あくまでも検査時に陰性ということが分かるだけで、それ以降に陽性になる可能性は充分あり得ます。

ただ、例えば高齢の両親に会う必要があるとか、孫も連れて家族で帰省したいという時、確実に安心できるように、PCR検査をしてみると言うのは一つかもしれません。

covid-19はいつ感染するか分からないウイルスですので、基本的には安心するために検査をする、と言うのは必要ないかと思います。

 

旅行先でのトラブルの可能性

実は、今回頂いたコメントと言うのは「県境をまたぐ旅行について」というもので、東北から沖縄まで車で行くという内容でした。

先日、青森で東京から帰省した方に対して、中傷ビラが投函されるというようなことがあり、また最初に書いたように沖縄では医療が厳しい状態にあり、県が出している緊急事態宣言も最高レベルまで上がっている最中です。

土地によって差はありますが、現状だと全国的に、多かれ少なかれ歓迎されていない見方の方が強いと言えます。

例えば県外ナンバー狩りと言うような、地域外のナンバーの車に傷をつけられる事件も、一部の地域では実際に起っています。

covid-19の感染、発症という問題だけではなく、このような、人間の意識にも注意する必要があります。

なので、例えば県外ナンバーの車だけど県内の人、地域内の人です、というマグネットも発売されていますので、嘘にはなるかもしれませんが自衛のために、車や自分、家族を守るために使うのも一つの対策になると思います。

 

目的を果たせるかを考える

この事を考えると、もし旅の目的が、先述したような屋台や出店で思いっきり食べたり飲んだりしたいとか、その地域の方と楽しく過ごしたいというのであれば、今の時期にそれを達成するのは正直難しいと思います。

なので、自分のしたいこと、目標が達成出来るのかを考えることも一つの大切なポイントになると思います。

この方のケースでは、続きのコメントにて、「車を買ったので遠くまで行きたいのが主なようです」と頂きました。

自分も車を買ったときは、運転すること自体が楽しくて、意味もなく遠くまで行ったことがあります。

一人で見て回る程度であれば、トラブルに巻き込まれる可能性もそれほど高くないのかなとも思います。

ただ、ゼロではないので、何かしら対策をして行くのが安全と思います。

感染対策は充分かどうか、リスクの高い行動ではないか、そして目的を達成できるかを考えて、計画を立てるようにしましょう。



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引用元:質問よりっ!コロナ禍での旅行はアリなの?対策は?#440


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今回は、大きな話題となった「うがい薬」「ポピドンヨード」にまつわるお話

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うがい薬でcovid-19の重症化リスクが下がる?

先日、大阪府知事が突如として「うがい薬」についての見解を発表しました。

ポピドンヨード系のも含め、様々なうがい薬がcovid-19に効果がある、というような言い方をして大きなニュースとなりました。

うがい薬には、covid-19の予防効果は一切ありません。

今回はこれについて、自分なりに詳しくまとめて、お伝えしていきたいと思います。

ただし、このことはすでに知事本人が何度か釈明しており、予防効果は無いと言ったことも含めてきちんとお話されているので、単にワイドショーやニュースを見るだけではなく、そちらも併せて参考にしてみてください。

 

うがい薬の殺菌力の高さ

最初にうがい薬についてですが、風邪や喉などに絡めて、voicyでも度々触れています。

簡単におさらいすると、うがいをしない人、水うがいをする人、ポピドンヨードのうがい薬でうがいをする人で、どれだけ風邪が引きにくいかの実験データがあります。

その結果、ポピドンヨードのうがい薬でうがいをする人は、うがいをしない人とほとんど変わらないことが分かり、一番効果があったのが普通の水でうがいをする、水うがいの人でした。

さらに、その水うがいでも、していない人と比べてわずかに効果があった、というだけです。

このようになった原因は、ポピドンヨードの殺菌力の強さにあります。

どれくらい強いかと言うと、手術の際に、一番最初にメスを入れる部分の皮膚につけて、その場所にあるウイルス、雑菌を完全に消毒するために使う薬でもあるのです。

ポピドンヨードのうがい薬でうがいをするという事は、喉にいる良い菌も悪い菌も全て殺すことになります。

喉や口には、腸内にいる善玉菌と悪玉菌のように、様々な種類の雑菌がバランスよく住んでいるのですが、このバランスが崩れてしまうんです。

これで結果的に、感染リスクが上がる、と考えられるのです。確実なデータがあるわけではないですが、可能性としては充分あり得ます。

 

アズレンのうがい薬は?

ポピドンヨードではなく、アズレンのうがい薬もあります。

アズレンは抗炎症作用が大きいタイプのうがい薬で、一部の菌には殺菌効果もあると言われていますが、これにも予防効果は認められていません。

そもそも、うがいという行為にどれだけ予防効果があるのか、わからないことも多いですが、一応データがあるのが、最初に述べた、水によるうがいになります。

薬剤師もお医者さんも、うがいをするなら水で充分、と言うのはそのためです。

特に、現在何も症状が無いのであれば、殺菌力の強いうがい薬を使うよりも、水でのうがいの方がおすすめです。

ちなみに、お茶でうがいすると言うのも聞いたことがある方もいるかもしれませんが、風邪に関しては水より良いというデータもありますが、インフルエンザにはそれほど効果がありません。

 

重症化予防・飛沫感染予防は?

大阪府知事の発表でも触れられた、重症化予防や飛沫感染予防への可能性ですが、これに関しても前述のように、まだ何とも言えません。

研究途中のデータはありますが、まだまだ人数が少ないため、あまり参考にはなりません。

その内容としては、うがいをしない人とポピドンヨードで1日4回うがいをした人で、4日間観察してみると、ポピドンヨードで1日4回うがいをした人の方がウイルス量が減っていた、という事です。

これは単純にウイルス量が減っていただけで、重症化しなかったとか治りが早くなったという因果関係が分かった、という事ではありません。

しかも、ウイルス量が減っていたと言っても、だ液の中に入っているウイルスが減っていたというだけで、以前触れた上咽頭の中や鼻の中、さらに肺胞の中に入っているウイルス量が減ったかどうかはわかっていません。

確かに、だ液の中のウイルスが減れば、口の中のだ液を飲み込み、肺に入ることで起こる肺炎のリスクを減らせられる、という考え方もできますが、だ液以外にもウイルスはいますので、実際にどうかはわかりません。

同様に、ウイルス量が早く減ることで早期回復が見込める、というのも、単にだ液中のウイルスだけが減っていて、他のところでどうなっているかはわかりません。

 

喉の調子が悪い時にはやってみるのも手

とは言え、うがい薬も殺菌力や抗炎症作用のあるお薬の一つなので、何か喉の調子が悪いときには、うがい薬を使ってみるのも一つの手です。

ポピドンヨード、アズレン、どちらでも、喉に何かしらの違和感がある時には、試してみても良いかと思います。

ただし、ご紹介したようにいずれのうがい薬であっても、重症化予防やcovid-19予防、早期回復に効果があることはわかっていません。

 

だ液中のウイルスだけ減らす意味

だ液の中のウイルスだけを減らしても全く意味が無いように思われますが、実は歯医者さんの処置前に行ううがいで、非常に効果があり、すでに実践されている方もいます。

一時的にでも口の中のウイルスを大幅に減らすことで、歯医者さんに向かって飛ぶ飛沫からの感染リスクを減らすことに繋がる、という可能性が高いためです。

これも実際に、これでcovid-19が減ってリスクが下がるという結果が出ているわけではありませんが、歯医者さんの感染対策の一つとして行われています。

 

ポピドンヨードうがい薬には副作用がある

副作用についてですが、ポピドンヨードのうがい薬には副作用が存在します。

ヨウ素という成分があり、これが甲状腺に影響が出ます。

ポピドンヨードのうがい薬を長期間使い続けると、甲状腺機能が低下したという報告があり、もし使う場合は喉の調子が悪い時だけにして、長期間使い続けないようにとされています。

これは例えば、何日か使ってみても良くならないという時には、その場で使用をやめて病院に行くとか、のど飴など別の方法を試してみるということをしてください。使う前に短めに期間を決めて使うのも一つです。

また、吐き出さずに間違って飲み込んでしまったとか、普通よりも濃い目に使うと、同様に副作用が出やすくなるので、必ず用量を守って使ってください。

何度も使ったら、濃度を濃くしたら、その分効果があがると言うのは間違いですので、辞めてください。

 

妊婦さん・アレルギーのある方は使用しない

そして現在妊娠中の妊婦さんであれば、ポピドンヨードのうがい薬は使用しないでください。

これも甲状腺に関わってくることで、妊婦さんがヨウ素をとりすぎてしまうと、お腹の赤ちゃんの甲状腺機能に、影響が出る可能性があります。

また、そもそも現在甲状腺の病でお薬を飲んでいる方も、ポピドンヨードのうがい薬は使用できません。

さらに、副作用とは少し違いますが、ヨウ素という成分そのものにアレルギー反応が起こる可能性があります。

つまり、そもそも体質的に合わないという事もあるので、使用の際には充分な注意が必要です。

風邪やcovid-19予防には、手洗いと消毒、そして水分補給をこまめにするのが、確実かと思います。



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引用元:ポビドンパニックに騙されるな!うがい薬の効果に疑問#439


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今回はお盆の帰省にも絡んで、家庭内での感染対策のお話

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夜の街ではなく、家庭内での感染が急増

ここ数週間ほど、感染者数が全国的に急増しており、沖縄では受け入れ病床数がオーバーする事態にもなっています。

少し前に話題になったのが、いわゆる「夜の街クラスター」という繁華街の飲食店でのクラスターですが、ここ最近の傾向は「家庭内」での感染が多くなっています。

これからお盆を迎え、子供からお年寄りまで、大人数の家族が一堂に会するこの時期、お家の中で気を付けたいことをご紹介していきます。

 

家庭内感染でも同じ予防を

なぜ今になって家庭内での感染が増えているかと言うと、これは単純に言えば「二次感染」や「三次感染」が起きている、ということになります。

これは少し前の夜の街クラスターはもちろんのこと、病院や介護施設のような職場、飲食店、クラブハウスなど、最初に感染した「一次感染」の後、家に帰ってウイルスを持ち込んでしまい、家で暮らす家族にうつしてしまう、という事が起きている、と言えます。

当然ながら、家の中で突然ウイルスが発生することはありません。

何らかの経路によって、ウイルスがその家の中に入ってしまい、その家の中で暮らしている人にうつり、感染した可能性が高いのです。

これまでお伝えしたように、調理、食事の前後、トイレの後は手洗い、消毒、そして出来るだけ部屋を分けるなどで距離を取る、会話をするときはマスクをする、次亜塩素酸ナトリウムでドアノブやテーブルのような共用部を拭く、と言った基本的なことをこまめにやれば、問題ありません。

また例えば、単純に、感染リスクが高いと言われている飲食店、密なコミュニケーションになるお店には行かないとか、大人数での飲み会は避ける、というのも、家族を守るための感染予防として、非常に効果的です。

感染リスクの高い行動を避けて、感染リスクを下げることを進んでやることが、充分感染予防に繋がります。

このことを前提として、もう少し踏み込んで、家庭内で出来る対策についてお話していきます。

 

外から帰って来た時にやる事

前述したように、ウイルスが突然室内で発生することはありません。

外にいる間に体内に入って感染して、家に帰って来てしまったか、手指や衣服に飛沫がついていて、ウイルスが生きたまま室内に入ったかのどちらかです。

なので、例えば帰って来てすぐお風呂に入って体を洗う、衣服をすぐに洗濯物に集めて不必要に触らないようにして、きれいな衣服に着替える、という事も感染予防の一つになります。

 

潜伏期間の長さが問題

感染症と呼ばれる、他の大半の物であれば、上記の対策をしていればまず問題ありません。

しかし、covid-19では、何度かお伝えしているように「無症状感染」が非常に多くあります。

これは言い換えると「潜伏期間が長い」ということになります。

他の感染症であれば、潜伏期間中には感染力がほぼ無く、他の人に感染することはありません。

covid-19では症状が出る前、無症状感染の状態でも感染力が高く、他人にうつるという特徴があります。

武漢市のデータで、家庭内感染の44%は症状が出る前に感染が確認されています。つまり、症状が無くても、家庭内で日頃から入念に感染予防をしていかないと、感染を防ぐことが出来ないのです。

潜伏期間が長いがために、家庭内であってもマスクをして、他の家族にうつさないようにする、共用部をこまめに消毒をする、手洗いを徹底するという対策が必要になるのです。

反対に、万が一、家庭内の誰かが症状が出た場合、その後から家族間でマスクをつけるとか手洗い消毒から部屋の換気まで徹底したとしても、感染リスクは特に下がらず、変わらなかった、ということが分かっています。

予防のために、普段から家庭内でも全員がマスクをつけると言うのは、確かな効果があります。

とは言え、これらの対策を本当に毎日念入りにやるのか、と言うと実際には相当難しいです。

家という場所はリラックスできる空間ですので、予防のためにこれらを毎日徹底するのは、無理があります。

しかし、お年寄りの方や持病がある方のような、感染した場合重症化リスクが高いという方がいたり、その地域で家庭内感染が広がっている、と言うような場合には、こうした対策も行ってみてください。

 

感染を100%防ぐことは出来ない

そして、予防をどれだけ徹底していても、感染を100%防ぐことは出来ません。

感染力が強いことが実証されており、地域も日本全国各地で確認されている現在で、どれだけ気を付けていても感染することはあります。

ですので、まず当たり前のこととして、感染した方を家庭内で責めることはしないでください。

そして通常、家庭内で感染が分かるという事は、ほとんどの場合は何かしらの症状がある状態です。

職場など家庭外の場所で濃厚接触者となり、検査をしたところ陽性が出て、家族全員が無症状のまま感染が分かるケースもありますが、通常は何かの症状が出ていることが多いです。

症状が出ていて、感染者が分かる場合は、可能な限り部屋を分けるようにしてください。これはいわば、隔離ということになります。

これに併せて、可能な限りお世話をする人を一人に決めて、かかってしまう可能性がある人を減らす、ことをしてください。

マスクは感染者も含め、他の方も全員マスクをつけるようにしてください。

前述したように感染リスクは変わりませんが、無症状で検査をしていないのであれば、家庭内で会っても感染していない可能性もありますので、全く意味がなくなる、ということはありません。

その他は、こまめな手洗い、各部の消毒、1時間につき5分ほど部屋の換気をするなどですが、感染者の方のシーツや枕カバー、衣服を取り扱う時は、直接手で触れず、必ず手袋を使って、それで洗濯をしてきれいにします。

同時に、感染者の方の部屋から何らかのゴミが出た場合は、必ず密閉して捨てるようにしてください。エアロゾル感染の可能性があるので、わずかな飛沫も外に出ないようにするのが大切です。

可能な限り、これらのことをしてみると、家庭内感染のリスクを減らせられます。

まずは、最初にお伝えしたような、これまでも何度かご紹介している身の回りで出来る対策を意識して行うようにしましょう。



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引用元:家の中でもマスクは正解?家庭内感染を防ぐには?#438