●検定事業で公益認定を目指す場合の注意 | 公益認定専門の行政書士 齋藤史洋「知って得した起業・独立で法人をつくる話」 株式会社,合同会社,NPO,社団設立,財団設立,公益認定

公益認定専門の行政書士 齋藤史洋「知って得した起業・独立で法人をつくる話」 株式会社,合同会社,NPO,社団設立,財団設立,公益認定

法人設立の専門家 銀座の行政書士 行政書士齋藤史洋事務所 齋藤史洋です。株式会社,合同会社,LLC,NPO,社団設立,財団設立,公益認定。公益法人移行の実績多数。ご相談は年間100件以上。

最近YAHOOニュース でこんな記事を読みました。

国の資格手数料、高すぎる…総務省が改善勧告

 総務省は14日午前、国の資格・検査検定制度の一部で、実施主体の公益法人が受験料や受講料などで利用者に過度な手数料を負わせているとして、所管する13府省庁に改善を勧告し、手数料の積算根拠の妥当性を検証し、インターネットで公開するよう求めた。

 また、計23の公益法人で不必要とみられる積立金が計121億円もあることを指摘した。同省は昨年7月から今月にかけて、全447資格・検査検定制度の中から139制度を抽出し、調査した。その結果、37%に当たる51制度が、手数料が高すぎるとして「不適切」とされた。


非営利であるはずの公益法人でありながら、実態としてはお金もうけをしている法人があるということです。

このような公益法人として不適切な事例を検討することで、公益法人としての適切な在り方が分かります。

このニュースの事例は、従来から存在する公益法人に関するものだと思われます。

しかし、これから公益認定を目指す社団法人・財団法人にも参考になる考え方です。

>>新しい公益法人制度に関する知識はこちら

私が公益法人化のお手伝いをする場合、法人の理事の方と適切な実施事業の在り方について検討します。

事業計画立案の段階から、公益法人としての適切な在り方、公益認定が取得できるような事業実施を、半年~1年位の期間をかけて指導しています。

公益認定法上の財産に関する規制は複雑ですが、基本的な発想はとてもシンプルです。

お金をもうけすぎないこと(フローに関する規制)

お金をためこみすぎないこと(ストックに関する規制)

この2つを守ることが公益法人として認められるための条件であり、存続条件になります。

非営利で公益的な事業を行うからこそ、一般の法人に比べて税制上の優遇措置を受けるのが公益法人です。

お金をもうけすぎてはいけない、ためこみすぎてはいけないという発想は、一般市民の常識にも合致するものだと思います。

ところで、最近

公益認定を取得して団体の箔をつけて、「検定ビジネス」で儲けたいと思っています。

建前上は、○○に関する啓蒙活動ってことでやれば、世間の受けは良いですよね?

齋藤先生にお願いすれば、公益認定取れますか?


みたいなご相談が結構あります。

「○○検定」みたいな試験を実施する社団や財団を設立したいというご相談ですね。

常識的にも分かりそうなものですが、発想が根本的に間違ってます。 

しかも、考え方が少し汚いように思えます。

「検定ビジネス」で儲けたいなら、堂々と、株式会社・営利法人でやればいいんです。

営利法人としてしっかり儲けて、税金を納めるのも立派な社会貢献です。

そもそも、「公益」とは、不特定多数人の利益になることを意味します。

検定試験事業そのものは、知識の普及や、ある種の啓蒙活動として公益事業になりうるものです。

しかし、検定試験の手数料等が不相当に高額であれば、経済的に苦しい人は受験できない可能性が高まります。

これでは「公益」とは言い難いです。

当然のことですが、世の中は経済的に豊かな人ばかりではありません。

公益法人の在り方としては

経済的に苦しい人にも利用しやすい検定制度を実施して知識の普及を行う。

このような在り方が望ましいわけです。

幅広く不特定多数に知識を普及・啓蒙するためには、検定試験の料金も低廉な価格に設定して、検定事業そのものでは赤字になる位が公益認定上も望ましいといえます。

国民の幅広い層に利用しやすい検定事業を実施して、国民の知識・教養を向上させることはとても重要な事業です。

ビジネス上の世間体や建前のためではなく、本気で公益法人を目指す方には参考にして頂きたいと思います。