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労働判例メルマガ『会社にケンカを売った社員たち』公式ブログ

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今回の事件は、N社の従業員であるXは電車内での盗撮行為を理由にされた2023年9月21日付の懲戒解雇が無効であるとして、同社に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、労働契約の賃金請求権に基づき、2023年10月から本判決確定の日までの賃金および賞与の支払を求めたもの。[名古屋地裁(2024年8月8日)判決]

 

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トレーラー運転手であるXは勤務先の同僚Yからの暴行による負傷のために就労することができなかったとして、M労基署長(処分行政庁)に対し、労働者災害補償保険法(労災保険法)に基づく休業補償給付の支給を申請したが、処分行政庁は、当該暴行はXの自招行為によるものであるから当該負傷と業務との間には相当因果関係がないとして、同給付を支給しない旨の処分(本件処分)をした。

今回の事件は、Xが本件処分の取り消しを求めたもの。[東京地裁(2024年1月24日)判決]

 

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今回の事件は、D社の従業員であったXが試用期間途中(実働日数10日)での解雇が無効であるとして、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、同社に対し、雇用契約に基づく賃金請求として、解雇日以降の未払賃金およびこれに対する遅延損害金の支払を求めたもの。[東京地裁(2024年9月18日)判決]

 

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今回の事件は、銀行業を営むA社との間で労働契約を締結したXが、2023年4月28日付でされた懲戒解雇について、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であるとは認められず、無効であると主張して、同社に対し、労働契約に基づき、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、同年5月分以降の賃金として、同年6月から本判決確定の日まで、毎月25日かぎり36万2520円およびこれらに対する遅延損害金の支払を求めたもの。[東京地裁(2024年3月8日)判決]

 

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【1.本件競業避止条項および本件減額規定の有効性】
▼ 労働者は、職業選択の自由を保障されていることから、退職後の転職を一定の範囲で禁止す
本件競業避止条項は、その目的、在職中の職位、職務内容、転職が禁止される範囲、代替措置
の有無等に照らし、転職を禁止することに合理性があると認められないときは、公序良俗に反す
るものとして無効であると解される。


▼ N社の投資検討先の情報、分析方法、バイアウト投資のノウハウを知ることができる投資グ
ループの投資職の従業員(X)が同社を退職後直ちに競業他社であるバイアウトファンドのプラ
イベートエクイティの事業を行う会社に転職等した場合、その会社はその従業員のノウハウ等を
利用して利益を得られるが、N社はそれによって不利益を受けるケースがあると考えられるか
ら、これを防ぐことを目的として、投資職の従業員に対して少なくとも一定期間の競業避止義務
を課すことには合理性があるといえる。


本件競業避止条項は、N社の競合もしくは類似業種と判断する会社・組合・団体等への転職
を行わないことと定められており、その文言上、必ずしも明確であるといえないが、Xの退職前
に競合の範囲をバイアウトファンドのプライベートエクイティ(を事業とする会社)であると説
明しており、制限の範囲が不相当に広く、本件競業避止条項を無効とするほどに不明確であると
はいえない。


▼ 競業避止義務を負う期間を1年間とすることは、本件競業避止条項の上記目的からすれば、不
相当であるとはいえない。


▼ N社がXに対し、競業避止義務を負うことの代償措置として、年平均1200万円を超える基本
年俸および業績年俸を支払っていたことについては、同業種の中でそれが特に高額であると認め
るに足りる的確な証拠はなく、代償措置として十分であるとまでは直ちにいえないものの、上記
のとおり、競業避止義務を課すことに合理性があり、本件競業避止条項が不明確であるとはいえ
ず、期間も不相当に長いといえないことも考慮すれば、Xが競業避止義務を負うことが不合理で
あるとまではいえない。よって、本件競業避止条項が公序良俗に反し無効であるとはいえず、
件減額規定が無効であるともいえない。


【2.本件減額規定適用の可否、Xの退職金の額について】
▼ 業績退職金は、各年度に取得したポイントを累計している点で賃金の後払的性格を有する一
方、べスティング率が付与時からの経過期間(勤務継続期間)によって増加する点で功労報償的
な性格も有している。


▼ このような業績退職金の性質からすれば、本件競業避止義務違反をもって直ちに退職金を不
支給または減額できるとするのは相当といえず、本件減額規定に基づき、競業避止義務違反を理
由に業績退職金を不支給または減額できるのは、労働者のそれまでの勤続の功を抹消ないし減殺
してしまうほどの著しく信義に反する行為がある場合にかぎられるとするのが相当である。


▼ XはN社に在職中の2017年当時、B社への提案資料等の作成を担当し、2019年12月にはB
社・C社の案件にN社が提案先の優先順位として最も高いランク付けをして、高い関心を有して
いることを認識しながら、転職活動中であった同年11月ないし12月に、B社・C社関連を含む投
資検討先への提案資料等を大量に印刷して社外に持ち出し、N社を退職した直後である2020年2
月に競合他社である本件別会社に転職した。


▼ そして、Xは同年夏頃から転職先でB社・C社のカーブアウト案件を担当し、転職先の同案件
についての提案が採用されるに至っている経緯に照らせば、Xに悪質な競業避止義務違反があっ
たことは明らかである。


▼ さらに、本件競業避止条項が本件雇用契約締結時の労働契約書に記載されており、Xは2019
年12月当時、同条項の存在を認識していたこと、N社から2018年8月に全体会議で競業避止義務
違反をした従業員がいたとして競業避止義務について説明がされ、2019年12月および2020年1月
にも同社の人事労務担当者から競業避止義務違反がないか、転職先の質問を受けるなどしたこと
からすれば、Xは本件競業避止条項およびN社が競業避止義務を重視していることを認識しなが
ら、故意に競業避止義務に違反したと認められる。


▼ 加えて、Xの業績退職金のうち成績分の占める額は低く、業績退職金においてXが貢献した
割合が相当低かったことは退職金を減額するほどにXのそれまでの勤続の功を抹消ないし減殺し
てしまうほどの著しく信義に反する行為の有無や退職金減額の程度を判断する際に考慮できる。


▼ 以上によれば、Xの競業避止義務違反は勤続の功を大きく減殺する、著しく信義に反する行
為に当たり、退職金合計に占める業績退職金の割合が約4分の3と相当高いことを考慮しても、業
績退職金525万4000円を支払わなかったことは相当である。


【3.未払賞与(業績年俸)の有無について】
▼ 本件給与規程上、業績年俸(賞与)は、会社業績、部門業績、個人業績等を総合的に勘案の
上、N社が決定すると定められており、具体的な金額または特定の計算方法により算定される金
額の業績年俸が保障されているものではない。


▼ N社は諸事情を総合的に勘案して業績年俸額を決定する裁量を有すると解されるところ、同
社がその裁量を逸脱し、または濫用したものとはいえない。


1)本件控訴を棄却する。
2)控訴費用はXの負担とする。
 
 

今回の事件は、N社を退職した直後に競合他社に転職したXがN社に対し、(1)退職金規程に基づく業績退職金5254000円およびこれに対する遅延損害金、(2)雇用契約に基づき、20193月支給分の賞与(業績年俸)の残額2454400円ならびにこれに対する遅延損害金の各支払を求めたもの。[東京地裁(2024年5月19日)判決]

 

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今回の事件は、C社と警備員として雇用契約を締結したX1ら8名が同社に対し、同契約に基づき、2020年7月から2022年8月までの時間外労働に係る未払残業代として、別紙(略)の「原告」欄記載のX1らにそれぞれ対応する同「請求額」の「合計」欄記載の各金員およびこれらに対する遅延損害金の支払を求めたもの。[東京地裁(2024年5月31日)判決]

 

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今回の事件は、M法人が運営する中学校・高等学校の教諭として勤務しているXが同法人に対し、
(1)M法人がXに対して2022年11月11日付でした減給の懲戒処分は無効であるとして、上記懲戒処分が無効であることの確認を求めるとともに、同処分は違法であり、これによりXは精神的苦痛を被ったとして、不法行為に基づき、慰謝料100万円および弁護士費用10万円ならびにこれらに対する遅延損害金の支払いを求め、
(2)M法人がXに対して2022年9月20日付でした自宅待機命令は違法であり、これによりXは精神的苦痛を被ったとして、不法行為に基づき、上記自宅待機命令により参加できなかった○○学会の支払済みの参加費1万2000円、慰謝料100万円および弁護士費用10万円ならびにこれらに対する遅延損害金の支払を求め、
(3)上記(1)の懲戒処分は無効であるとして、労働契約に基づく賃金請求権に基づき、上記懲戒処分による給与の減額分7649円およびこれに対する遅延損害金の支払を求めたもの。[東京地裁(2024年7月23日)判決]

 

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今回の事件は、東京国税局長から国家公務員法78条2号に基づく分限免職処分(本件処分)を受けたXが本件処分は違法であるとして、国に対しその取消しを求めたもの。[東京地裁(2023年12月18日)判決]

 

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2024年

No. 発行日 事件名   裁判の内容

628 12/25 日本郵便   時給制契約社員への寒冷地手当の不支給

627 12/11 倉敷紡績   上司の言動がパワハラによる不法行為に該当するか

626 11/27 北海道   同性パートナーの扶養認定の判断

625 11/13 学校法人 関西大学   研究活動上の不正行為による停職3ヵ月の懲戒処分の有効性

624 10/30 オハラ樹脂工業   労働組合員への減給処分の懲戒権濫用審査

623 10/16 日本レストランシステム   プレイングマネージャーの管理監督者性

622 10/02 国・京都上労基署長   うつ病発症が業務上の事由ではないとした療養補償給付等の不支給

621 09/18 小田急電鉄   覚醒剤所持等での有罪判決を理由とした懲戒解雇と退職金不支給

620 09/04 学校法人 I学園   定期昇給等が労使慣行として認められるか

619 08/21 キヤノン   所定労働日の半分以上欠勤した定年後再雇用社員への雇止め

618 07/31 中日新聞社   使用者による一方的な錬成費の支給中止

617 07/17 学校法人 A学園   勤務地限定契約と配転命令

616 07/03 中央労働基準監督署長   通勤中の電車内で注意をした相手から蹴られたことの通勤災害該当性

615 06/19 明治安田生命保険   適性評価により契約が期間満了で終了することがある旨の明確な合意

614 06/05 長門市   消防職員に対する分限免職処分の有効性

613 05/22 TWS Advisors   業務委託契約として署名押印なく締結された契約は労働契約に当たるか

612 05/08 医療法人社団A   日常的なセクハラ言動を理由とした普通解雇

611 04/17 社会福祉法人A   夜勤時間帯の割増賃金算定の基礎単価

610 04/03 スタッフメイト南九州・アンドワーク   在職中に別会社を設立して行った引き抜き行為

609 03/19 東急トランセ   教習費用相当額貸付制度が労基法16条に違反するか

608 03/06 渋谷労基署長   被災者が医療サービスを利用せずに休養した期間に係る休業補償給付

607 02/21 龍生自動車   会社解散・清算を前提とした解雇

606 02/07 グッドパートナーズ   契約更新への合理的期待の認定

605 01/24 熊本総合運輸   残業時間にかかわらず賃金総額が固定されている給与体系

604 01/10 兼松アドバンスド・マテリアルズ   飲酒を伴う歓迎会等での入社内定者の発言を理由とする内定取消

 

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