恋愛バラエティからの『初恋』。 | あお色のたね、きん色のみ

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A Blue Seed and a Golden Fruit
Subtle, Slight, Trivial Happiness of My Sweet Days
自分を受け入れる。自分を楽しむ。自分をゆるす。自分を愛するの日々。

おおー。

ぼんやりしていたらひと月近く

更新していなかった。


割と忙しくしていた。

仕事とか、仕事とか、仕事で。

週末は遠いところに住んでいる友人が

関西に来ていて会ったりなど。


しかし、3月に入ったと言うのに

恐ろしいほど寒い。

東京なんか雪が降ったと今朝のニュースで

言っていて驚いた。


さて。


この「忙しい」合間を縫って

Netflixで恋愛リアリティショーみたいな、

『恋愛ドラマみたいな恋がしたい』というのを

好き好んで観ていた。

若手俳優男女8人が共同生活をしつつ

キスシーンのある短編ドラマの主役を

勝ち取るべく頑張りながら、

そういった仕事関連が恋愛に発展するか?

という、まぁほんまなんか嘘なんか

どっちとも言えるよな的番組を

ダダダと観たわけだ。


先ず、

若いっていいよねー。と思う。

そして、

演技の上手い子は中々いないな、と思う。

そして、そして、

ここから売れた子はまだ一人も見ていない。

一人だけ、全く別のドラマで

主役の女の子の夫の不倫相手で

頑張ってるのを見たが

あの頃から演技が上達してかどうか、

何とも言えなかった。


一人だけ「これは!」と思う

見た目も良けりゃ、

演技も上手い男の子がいたが

中々主役級をやることもなく

舞台で頑張っているようだ。


やはり、

ものすごく厳しい世界なんだな

と今更ながらに思う。


そしてそして、そして、

若い日の恋愛はなんて簡単なんだ!

とも思う。

二十代だって、はれたほれたがあれば

心も傷つくし、悲しみも心溢れる。

でも、また次の出会いがあるし

他の誰かを好きになって

「ああ。これでよかった」と

思える確率は高いんだな。


面白いなぁ、とものすごく

客観的に見る自分がいるのだ。

若い日の自分を思い出して

窮屈に、狭い世界や視点の中で

生きてきてしまった、

もったいなかったなぁ。

もっと色々やってみればよかったな。


そんな風に若い人たちのやり取りを

見ていて、うすらぼんやり思うのだ。


そしたら、パク・ソジュンさんが

『初恋』を観たと。

そして、余韻から抜け出られず、

「なんで今頃観たんだろう、

もっと早くに観るべきだった、

すごく良かった」みたいなことを

インスタに上げたらしく、


私はもう観たもんねー、と思いながら

もう一度見始めてしまった。


これがね、泣くのよ。笑


映像が素晴らしく美しくてね、

10代の瑞々しさが溢れ出ているの。

そして、大人の扉を開けた後の、

何というのか、現実的な暗さや

その中にある一瞬一瞬の喜びがね

丁寧に描かれているの。


恐らく、観る年代で感じることは

違うんだろうな、と思う。


もうすぐ還暦な年頃で観ると

全て自分が通ってきた道だったりする。

それが映像と自分の記憶とのマッチングで

「わかるー」となって涙が溢れるのだ。


壁に貼られた子供の描いた絵、

思春期に入った子供との会話、

子供のそっけない態度、

ビデオに残るあどけなくも

自分を全身全霊で慕ってくる幼い人の

まっすぐな愛情。

全部、私がどこかで知っていることで

涙が出てきて止まらないのだ。


所詮はドラマで、

フィクションなんだけどね。

そういった「丁寧さ」に感銘を

受けるわけなんです。


生きていると、歳はとる。

当たり前に歳を重ねる。

ドラマの中の役者たちも

歳をとる。

佐藤健ちゃんなんか

売れる前から知ってるけど

『初恋』の中では

目尻にきちんとシワが

寄るようになっていた。


彼が高校生時代から演じることは

この先もどんどんなくなるだろう。

その内に恋愛ドラマにでることも

少なくなってくるのかな。


だけど、経験したことは

その人の中で常に新鮮だ。

幸せだった時の記憶は

フィルターがかかって

現実より数倍美しく残る。

彼の中の記憶、

満島ひかりや

高校時代を演じてくれた

若い俳優さんたちの中の記憶も

映像のように美しく残ることを祈って。

…て、私は誰なんや?笑


しかしながら。

どうして

「余韻が冷めない」と

ソジュンさんは言ったのかな。

きっと、

そういう経験をしたのだろう。

個人的にしたんだろう。

切なくて、苦くて、甘い経験だ。


たくさん、たくさん良いシーンは

ありますけどね

一番は、

大人になった女の子が

宇多田ヒカルのFirst Loveを聞くとこよ。

自分の中の10代が

キラキラ動き始めるから。

…そんなええとこで大きなってないし、

そんなラブリーな恋愛もしてないけどね。


自分を大切にして生きないと。

経験は、そうした時に

本当にいい経験として訪れるわ。


恋愛リアリティショーも

きっとある一部では本当のことだと

思うけれど、

彼らは一生懸命に「仕事」してるのだ。


バカバカしい、なんて言わずに

真面目に観て、京天和久という

俳優を教えてくれたことに感謝よ。


そして、初恋に乾杯です。


お母さんになって良かった。

そして、お孫たちと

もう一度、しかし責任なく、

甘い時間を過ごさせてもらっている。


そんなことを思わせてくれる

『First Love 初恋』←これが正式名称

です。


還暦になったって

感性は若き日のままに。ですわよ。

ウインク