今日はお客様への初回訪問時の情報源について書きます。
既存も新規もお客様からお問い合わせをいただいたら現状とご要望をうかがうために会社訪問します。その前にお客様のホームページの確認をします。会社概要ページで社長メッセージやあれば中期経営計画等のIR資料を読んで理解しておくためです。
もう一つ必ずするのが転職サイトの登録者のコメントを読むことです。転職サイトもいろいろありますが私はOpenWork(旧Vorkers)というサイトを見ます。理由は退職済みの人も現職の人も比較的冷静できちんとしたコメントが多いからです。ただ、そんなにきっちりと見比べたわけではないので登録者数が多い老舗サイトならどこでも良いと思います。
コメントの項目もその企業の全体像がわかるように多岐に渡っていて、社員(非管理職が多い)からみたその会社の実像が割とわかるんではないかと思っています。ちなみにOpenWorksの項目は①体制・文化、②働きがい・成長、③W/Lバランス、④分析(強み・弱み・展望)、⑤入社理由と入社後ギャップ、⑥女性の働きやすさ、⑦退職検討理由、⑧経営者への提言の八項目です。
また、会社評価も八つの指標のレーダーチャートで表示されています。この八指標は上記の①~⑧とは別。こちらは過去10年のデータの推移まで見ることができます。データがある年度で極端に上がったり、下がったりしていた場合はお客様訪問時の話のネタにもなるので大変重宝しています。
私の経験の範囲内ですが人事・人財開発部門の方々は転職サイトの事はご存知でも自社のデータをモニタリングしている方はほとんどいらっしゃいません。もちろん皆さまは「中の人」なのでそういうデータを読まなくてもだいたい把握していらっしゃるのでしょうが、私の見る限り、「人事・人財開発の人にこういう率直な言い方はしないだろうな」と思えるコメントが多いのでだまされたと思って読んでみてください。なかなか読み応えがありますよ。
私なら「辞めた会社(辞めてもいいかなと思っている会社)」のことはかなりきつい表現をしそうなのですが、多くの登録者のコメントは悪口ではなく、良い意味での「批評」になっています。コメントをする目的は自分の希望に合った転職先を紹介してもらうことなので一時の感情に任せて辞めた会社(辞めてもいいかなと思っている会社)を悪しざまに罵るなんてことはしないのですね。
データ数が少ない場合もあり、コメントや点数をそのまま鵜呑みにするのは危険ですが、「中の人」にとっても何かしら新しい発見があると思います。人事・人財開発部門の方々には転職サイトのコメントを読まれることをお薦めいたします。
それではまた。