190527
kyoka , corey fulllur / www
このライヴのメインであるコリーフラーは「テリーデュプリーや坂本龍一ともコラボするアーティスト」らしいのだが当方はその紹介で行きたくなるほどテリーデュプリー(誰だっけ?)や坂本龍一が好きなわけではない。
15年前の坂本龍一(chazmのあたり)ならいざ知らずいまの坂本龍一はヒーリングミュージックに傾いているのでそういう坂本龍一とコラボしてるとか言ってもいまいち刺さらないのだ。
そもそも当方はこのコリーフラーというアーティストを知らない。聴いたこともないので聴いてみたが特に刺さらない。
リリースパーティーらしいのだが当のアルバムを視聴しても特に生で聴きたいとは思わなかった。
ではなぜ行く気になったのか?
kyokaが出るからだ。
しかしそのkyokaも自身のツイッターで「プランクトンの調子が悪そうだったらキャンセルします」というよくわからないことを言っているので少し不安になった。
プランクトン?て何?ミクロサイズの魚?
試しにいま検索してみたが何も判明しなかった。
プランクトンはともかくキャンセルとなったらコリーフラーだけだ。
しかし。
kyokaが出るのならコリーフラーも少しkyokaと共鳴するようなところがあるに違いないし(同じライヴに出演するのだから)そうなったとしてもまあいいか!
実際にはそうならず、kyokaはちゃんと出演してくれたのだがそのkyokaとコリーフラーは音的に通じるところは皆無といってよかったのでほんとにkyokaが出ててよかったと思う。
というかなぜこの人が前座なのか、だいぶ謎だと思う。
通しで聴くライヴならある程度テイストの似たアーティストを並べるのが普通だと思うがkyokaとコリーフラーはかけらも似ていない。
それを象徴するかのようにkyokaだけを聴いて幕間に席を立って戻ってこなかった人もちょいちょいいた。
フロアが開場して中に入るとwwwにしては珍しく椅子が設置してあった。
珍しくというか着座式のwwwは多分初だと思う。少なくとも当方が知る限りでは。
で、座ってしばらく待つと客席が徐々に埋まり、満席近くなった。
客層を見ると見た目からして確実に年上なおっさんやおばさん、あるいは老境に差し掛かっている人もいた。子供もいたがそれは子連れ。
年齢層、高っか!
コリーフラーに話しかけている人もいたりしたので関係者が結構混じっていたような気がする。
ステージを見ると真ん中にpcの乗った卓、上手に鍵盤らしきもの、奥に照明、下手になんかよくわからないもの。
しばらくすると客席が暗くなり、重低音が唸りだすと同時に奥に映像が映し出された。
その一方で下手にあったよくわからないものが光りだした。
形は低い位置にある蛍光灯のようなもので、高さはおそらく50センチくらい、幅はそれより少し長め。
床面には何かが置かれて照らされていて、おそらくそれがステージ奥に映像として照らし出されていた。
kyokaに関しては何度か書いていると思うので簡単に述べると、ラスターノートン(いまはラスターメディアに名称が変わったかも)に所属する日本人の女傑で美女。
音は重低音をメインで、インタビューでは「低音を出すために高音を出している」と宣うくらいなのでライヴの間はその低音から免れることはできない。
が、その低音は心地いいのでずっと聴いていたいと思わせるものだ。
スピーカーが飛びそうなほどの音量であっても耳は痛くならない。
これがダメなアーティストだと大して音はでかく感じさせないのに耳はかなり痛くなるのだ。
どのアーティストかは言わないが、去年のミューテックのとあるトリのアーティストはある曲で某首相やら某党主席やらをコラージュして曲を作っていて、まあ確実にマスメディアに流せないやつなのだが流せないからってミックスをいい加減に済ませたらしく、全く心地よくないどころか不快になる上に耳が痛い音を約5分にわたって流し続けた。
あれのせいで当方の耳はやや深刻なダメージを受けたのか、半年以上経つ今でも未だに耳鳴りがたまに出てくる。
ゆるすまじ。2度と行かねえぞコーネリアス。
まあ、そのアーティストとは違ってkyokaの音は心地よく、そして低音が常にビリビリいっているのでその低音に揺さぶられて下手にある装置も震える。
それを投射しているステージ奥のスクリーンの映像も当然震える。
元の形は三角や四角、丸などの単純な形なのだが水面のようにその形状が震える。
その震え方がモアレのように崩れるのでそのやりかたはかなりラスタートートンの精神に則ったものなのだと思う。(ラスターノートンの首領はモアレの作品集を出している)
書きながら思ったがあれはもしかしたら水面の底に図形を書いておいたのかもしれない。
それを水面の揺れで歪めていたのかも。
ただ、水面だとしたら妙なことに、大きめに震えた後でも低音が途切れると何の余韻もなく三角形などの形状が元の形に収まるのだ。
音波の揺れだと水の震えかたは違うのか?
まあそんな感じで低音をブンブンいわせながら進んでいくkyoka。
最初はリズムレスで徐々にリズムを追加していった。
もしかしたらkyokaはドローン系のアーティストなのかもしれない。使っている機材にシーケンサーが付いているのでそれによってリズムが成されているだけで、音の並べ方はドローン的というか。
複数のリズムを並べるみたいなトリッキーなことはしないために一定のリズムは保たれ、結果的に踊れる音楽になっているのかもしれない。
ちなみにkyokaの音楽は大体そんな感じで、昔の坂本龍一ならともかく今の坂本龍一のメインとするヒーリングな曲はおそらく一曲もない。
今回のkyokaのライヴでは少なくとも2回機材トラブルで音が止まったのだがその一回目の時に「今日はコリーさんのリリースパーティーということで、おめでたい感じにしようと思ってたんですけどよく考えたら私の曲にそういうのはなくて」とか言っていた。
安心してください。あなたのライヴにそういうのを期待している人はおそらく一人もいません。
おめでたい感じというとハートフルな感じだと思うがkyokaの音楽はハートフルと言うよりハームフル(harmful)でありもちろんこれは褒め言葉なのだがそうは取れない人のために言い直すと超インダストリアルテクノなのであり、もちろんそれもハートフルからは程遠い。
おそらく来ている人にはそこに文句を言う人はいないと思う。
コリーフラーのファンからは文句が出るかもしれないがそういう文句はオーガナイザーに言うべきだ。
テイスト全然違うじゃん。
まあそういう感じで進んでいった。
リズムはあると言ってもあんまり構成的ではないと思うのであまりおぼえていない。
しかしかっこよかったことはおぼえているので何も問題はない。
で15分の幕間。
この間にkyokaを目当てで来ていた人は帰ったのか人が少し減っていたようなそうでもないような。
で再び会場が暗く落ちるとステージ横からコリーフラーを含む5人が現れた。
ピアノ、2バイオリン、バス、それとコリーフラー。コリーフラーはモジュラーシンセ群とギターと鍵盤を担当。
ラス曲ではピアノを弾いていた。
アンコールは行わずカーテンコールだけで済ませていた。
曲はなんというか、今の坂本龍一とコラボしそうな感じ。
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