看護実習生 #13-4 | けんた社長のひとりごと(ALS患者の日記)

けんた社長のひとりごと(ALS患者の日記)

2019年3月に筋萎縮性側索硬化症(ALS)の確定診断。それからいろいろありました。これまでのこと。これからのこと。今起きてること。中年おじさんが話します。

看護実習生 #13-4

ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されたのが2019年3月、それから約4年、人生は大きく変わりました。生活のすべてがベットの上になりました。

先週、リハスタッフの方から、来週のリハの時、看護学生さんが実習に来て自分に帯同するので連れてきていいか?と聞かれました。断る理由もないし、役に立つのであればと思いokしました。

当日来たのは首都圏に立地している総合大学の看護学部の一年生でした。年齢は19歳。

1年生から実習をしているのには少し驚きましたが、座学と実際の現場の違いを早くからしっかりと受け止めつつ学ぶことって、凄く良いことと感じました。

 

学生さんはリハビリ中、最初はリハスタッフさんの後ろでリハビリの様子を見学していました。

 

せっかくなので私から話しかけることにしました。(構音障害でしゃべれませんので、実際は意思伝達装置を使ってのコミュニケーションですね。)

 

あえて私から言いませんでしたが、事前に私の病名や状態について聞いている感じでした。

 

私からは

・ALSの終末期にさしかかっている状態にあること。

・ALSは病気の進行で呼吸筋が低下し呼吸機能に問題が生じてくること。

・ALS患者の大半はいずれかの時期に、人工呼吸器を使うか否か、気管切開をするか否かの選択

 をしなければならないこと。

・つまり「命の選択」をしなければならなくなること。

(気管切開をするか否かで生命予後に大きく違いがでる。)

・私の場合は気管切開はしないと決断していること。

こんな話をしました。

 

それと、自分の今後の医療処置の考え方や急変時の処置や心肺蘇生について文書にした「終末期医療にかかる医療指示書」を見せました。

学生さん黙って読まれていて、それについて言葉を発することはありませんでした。

(まぁそうですよね、これを見て言いようがないですよね。)

 

希少疾患なのでALS患者に接することは、今後ないかもしれませんが、この病気、究極みたいなところの病気なので何かを感時てくれたならと思いました。

 

医療従事者の多くは、高校在学中にその道に進むと決めて、そのための資格取得のための学校に進みますが、それ以外の若者は大学や専門学校に進学し、その在学期間で就活をして進路を決めていくケースが多いですよね、僅か2~3年、3~4年の違いとはいえ、二十歳前後で精神的にも大人になる時期であって、進路選択の考え方も変わったりしないんでしょうか?

医療従事者の方の大半は高校時代の決断を変えることなく、そのまま医療の仕事につかれますよね。初志貫徹なのかすごいと思いますね。

この学生さんはどうなのかな?とふと思いました。

1時間足らずの時間でしたが、私にとってもよい時間でした。

 

 

(このブログについては、自分の対応できる範囲の中で書かせていただいております。そのため、自分を含む個人、法人、団体、組織、などの特定につながるような情報は記載しておりません。ご了承ください。そのため、わかりにくい内容になる場合があります。)