意識を失いかけた #12-2 | けんた社長のひとりごと(ALS患者の日記)

けんた社長のひとりごと(ALS患者の日記)

2019年3月に筋萎縮性側索硬化症(ALS)の確定診断。それからいろいろありました。これまでのこと。これからのこと。今起きてること。中年おじさんが話します。

意識を失いかけた #12-2

ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されたのが2019年3月、それから約3年半、人生は大きく変わりました。すべての生活がベットの上になりました。

 

ここ三週間ほど日常的に痰が気管支に入り込んでしまい、上手く排痰も出来ず苦労している状態。訪問看護さんや訪問リハさんに排痰介助を30分以上してもらっても、排痰出来ない。カフアシスト(排痰補助の機器)を使ってもうまくいかない。さらに嚥下障害から空気を飲み込みやすくなっており、お腹が張る、げっぷが出来なくなっているので、胃ろうにチューブをつないでガスを抜いてる状況。お腹が張ると呼吸筋の動きを阻害して呼吸がしにくくなる。

 

最近、特にに呼吸状態が悪くなってきました。痰の肺への入り込みに比例しており、排痰状態が悪いとサチュレーションが80%半ば~90%前半まで低下、訪問医の先生からは咳を吐きだす力が弱っている事、気管切開を望まないのであれば、機械を使いながら、根気強く排痰していくしかないと何度も言われています。もちろん、低圧持続吸引や痰の薬などやってきています。

 
そんな呼吸状態になっているため、状態が悪いときはnppv(人工呼吸器)に接続している酸素発生器を稼働させてるけど、その時間が長くなっています。
 
そんな中、月曜日の朝、 起床してベットをギャッチアップして直ぐに急変した。
 
苦しい、呼吸が出来ない。
 
吸うのも吐くのも出来ない。
 
昨日、排痰しきれずに残った痰に加えて、就寝中に誤嚥したと思われる痰もあって、気管をふさがれた。また、吞み込んでしまった空気が胃に入って、げっぷが出来ない為、膨満感でお腹パンパン。
 
今までにない苦しさ、意識が遠のくが分かった。
 
目に見えてる景色がぼんやりとなり、グレーがかかってきた。
 
妻が直ぐにパルスオキシメーターを付けてサチュレーションを測ってくれているのが分かった。
身体の向きをかえられたと同時に、「サチュレーションが60 %しかない」「お父さん、訪看さん呼ぶよ!」「大丈夫?唇真っ青」との妻の声を遠くに感じた。
 
直ぐに妻が排痰介助してくれました、あわせて人工呼吸器(nppv)に接続されている酸素発生器を稼働させてくれて、胃ろうにチューブを接続して胃の中の空気を脱気してくれました。
この処置で呼吸も少し楽になり、サチュレーションも80%半ばまで回復。
 
訪問看護師さんは、妻が連絡して5分ぐらいで来てくれました。(事業所が我が家から徒歩3
~4分の近さで助かりました。)
すぐに訪問医の先生に連絡して報告と処置の確認、指示を受けていました。さらに先生も来ていただくことになりました。 
 
ことが起こって、妻が対応してくれて、看護師さんが駆けつけてくれるまで、短い時間でしたが、人生のゴールって、こうなって最後を迎えるのかな、と頭をよぎりました。色々と考えさせられる出来事になりました。
 
 

(このブログについては、自分の対応できる範囲の中で書かせていただいております。そのた

め、自分を含む個人、法人、団体、組織、などの特定につながるような情報は記載しておりません。ご了承ください。そのため、わかりにくい内容になる場合があります。)