前回の続きです。
元夫とは、大学時代に出会った。数年の交際期間を経て、大学卒業直前に婚約した。卒業後、プラクティカルトレーニングと言って、アメリカの大学を卒業したら、一年間仕事のできるビザが下りるのである。私はそのビザを利用して、約6ヶ月契約社員として働いた。
6ヶ月仕事をした後、日本で婚姻し、移民ビザを取得するため、私は日本へ一時帰国した。その間に、元夫は生まれて初めて実家を出て、私の友人が所有するマンションの一部屋を借りた。
私が一時帰国した半年間の間に、夫は隣人の医学生が、毎週末行うハウスパーティーに参加するようになっていた。私が日本からアメリカへ帰って来た時、私が最初に訪れたのは、元夫が借りていた部屋ではなく、隣人の家であった。
最初のうちは、私も一緒にパーティーに参加したり、ランチを一緒にしたりしていた。だが、新婚なのに、一日二人で過ごすことが全くないことに、不満を持つようになった。
私が、ご飯を作って、元夫とさぁ食べようと食卓に座った瞬間、隣人から電話がかかり『今から食事しに行こうぜ!』と誘われれば、ホイホイと元夫は出かけていく。
私の誕生日が近くなり、元夫に『二人だけで過ごせれば、それが最高のプレゼント。』と言ったのにも関わらず、元夫はサプライズパーティーをプレゼントしてくれた。
私の気持ちを伝えても、伝えても、元夫には届かなかった。薄いガラスの床を歩いているような日々が続いた。
気づけば、元夫の心は私からどんどん離れて行っていた。私が近づこうとすればするほど、離れていく。
元夫が、マンション内にあるコインランドリーに行くと、ずっと帰ってこない時があった。気になって、様子を見に行くと、隠れるようにして、隣人の同居人女性と一緒に楽しそうに、話をしていることがあった。私が怒った様子を見せても、元夫が私を追いかけてくることは、一度もなかった。
元夫に出会う人たちは、必ず口を揃えて『こんなに優しい人が旦那さんなんて、あなたはラッキーな人ね。』と必ず私に言って来た。
言われて、一度も嬉しいと思ったことはなかった。それは、元夫の本性と、元姑の存在を皆は知らなかったからだ。