奈桜「今日もイケメンおにぃに送ってもらったの?」
繭歩「いきなり話しださないでよ・・びっくりするじゃん」
奈桜「ごめんっ!」
仲村奈桜〈ナカムラ ナオ〉は
私の一番の友達
席は私の前だから
良くこうやって話す
繭歩「イケメン・・じゃないと思うけど・・送ってもらったよ?」
奈桜「あのさ・・繭歩」
繭歩「ん?」
奈桜「繭歩のお兄さんさ・・本当のお兄さんじゃないんでしょ?」
繭歩「・・うん違う・・本当のお兄ちゃんは海外だし・・でも・・大切な家族・・」
奈桜「ふぅーん・・いいなぁ・・なんか」
繭歩「え?何が?」
奈桜「繭歩って・・強いなって・・だって私家族居なかったら
学校もろくに来なくなると思うし・・」
繭歩「智にぃが・・頑張ってるから・・私のためにいろいろしてくれてること・・
全部知ってるし・・見てきたからさ」
奈桜「なんか羨ましいぞぉー」
繭歩「なにがよ」
奈桜が居て・・
私は笑って居られる・・
海の向こうの家族のことも
なんとなく考えなくなってきたし
聞かれても泣かなくなった
奈桜と智にぃが
そばに居てくれるからなんだよ・・
奈桜と笑ってると
教室のドアが開いた
ドアの元には
智にぃがいた
繭歩「智にぃ・・」
智「繭歩っ!ちょっ!」
智にぃは必死に手招きして
私を見た
廊下に出ると
智にぃはカバンを探り始めた
智「はいっ!今日雨降るって言ってたから持ってきたんだけど・・
さっき渡すの忘れちゃったから・・戻ってきた」
智にぃの手には
私の折り畳み傘が握れられいた
繭歩「・・ありがと」
智「ううん買い物・・気をつけてね?」
繭歩「うん」
智「じゃあ!」
智にぃは早歩きで
廊下をかけて行った
奈桜「かっこいいなぁ繭歩のお兄ちゃん」
繭歩「うわっ!見てたの?」
奈桜「うんっ!優しいよね・・わざわざ傘持ってくるなんて」
繭歩「気・・使ってるのかもね・・」
奈桜「違うっしょ?愛してるんでしょあれは・・繭歩のこと大事に思ってるからだよ・・」
繭歩「時々ね・・怖いんだよ・・いつ本当の家族が帰ってきて智にぃと離れるのかなって・・
いつ・・智にぃを忘れちゃうんだろうって・・」
奈桜「いつでもないよ・・家族が帰ってきても・・繭歩が一緒にいたいなら
お兄さんのそばに居ればいい・・それでいいじゃん?」
繭歩「奈桜・・単純だなぁ」
奈桜「え?何?」
奈桜が不思議そうに私を見る
そんな奈桜に笑いかけて
私は席に着いた
そして横にかけたカバンに
智にぃが持ってきてくれた傘をしまいこんだ
夜ごはん・・お魚の煮付けにしよう・・
智にぃ喜んでくれるかな・・