マリファナ関連銘柄?: 米国市場でとんでもない乱高下銘柄を発見
“How to invest in legalized marijuana”(合法的マリファナに投資する方法)と言われたら、投資意欲をそそられるでしょうか?先週の米国株式市場で、このようなタイトルの記事(MarketWatch.com というウォール・ストリート・ジャーナル傘下のサイト)がきっかけで、とんでもない乱高下をした銘柄がありました。Medbox, Inc.という店頭取引市場の銘柄でティッカー(=銘柄コードのようなもの)はMDBXです。11月9日(金)の終値は$4.25だったのが、この記事が11月13日(火)に出ると、13日の終値はも$10.80(ザラ場の高値は$29)、14日の終値は$43.90(高値引け)、15日の終値は$205.00(ザラ場の高値は$215)と、4日間で50倍近くも上昇したのです。しかし、16日には一転して寄り付きから$100と半値に下落し、引けでは$20と一日で90%下落しました。もっとも、金曜引け後の取引では再び$45台まで戻しているようです。時価総額で言うと、4000万ドルくらいだったのが1週間のうちに、最大で20億ドル以上にもなったのです。1ドル80円で計算すると、木曜時点では時価総額が1600億円だったことになりますから、日本市場ならちょっとした大型株のレベルです。 米国株式市場は日本のようにストップ高・ストップ安の制限が全くないので、1日で半値になったり1.5倍以上になったりというのは稀に見かけるのですが、それにしても1日で4倍、5倍、あるいはマイナス90%というのは、ちょっと記憶にありません。もっとも、これだけ動くのは極端に売買高の少ない銘柄だからで、11月9日の出来高は695株、記事の出た14日でも2566株、最高値の15日は1470株、急落の16日は1498株というレベルの出来高です。実は、最近まで“ピンクシート銘柄”という非上場の相対取引銘柄だったのが、“OTCブルティン・ボード”という、ナスダック上場一歩手前の制度に移行した銘柄のようです。このOTCブルティン・ボードに登録されると、米国証券取引委員会(SEC)への財務情報公開が義務づけられるなど、ピンクシート銘柄と比べて格段に“マトモな”会社度合がアップします。 ちなみに、このMedbox社、カリフォルニア州ウェスト・ハリウッドに本社があり、1977年設立と結構歴史のある会社で、2012年7-9月期の売上は130万ドルとのことです。何と日本にも支社があります。やっているビジネスは、もちろん“マリファナ関連”というわけではなく、“処方薬の自動販売機”のようなものを開発しています。モノが処方薬なだけに、普通の自動販売機と違って、本人確認やら医師サイドとの照合やら特殊な機能が必要であり、何らかの特許を取っているようです。 件の“How to invest in legalized marijuana”(合法的マリファナに投資する方法)という記事は、先の大統領選挙と同時に行われたいくつかの住民投票で、マリファナの娯楽目的での利用がコロラド州などで賛成多数だったことを取り上げ、もともと医療用のマリファナ使用が伸びていることと合わせて、合法的なマリファナ市場がさらに伸びるのではと書いています。それをかつての“ゴールド・ラッシュ”になぞらえて、“グリーン・ラッシュ”と呼ぶ人もいるらしく、“グリーン・ラッシュ”で恩恵を受けそうな銘柄として、Medbox社が取り上げられました。それ以外にも、Terra Tech社、Steep Hill社、Medical Marijuana社などが記事には取り上げられているのですが、これらは特に株価の変動はありませんでした。もっとも、揃いも揃ってペニーストック($1未満の銘柄)に近いものばかりなので、その中でもマトモな株価だったMedbox社が人気化したのかもしれません。実際には、Medbox社自身もこの急騰・急落には困惑しているようで、“ローラー・コースター症候群を避ける方法を考えたい”というようなことを言っています。