セゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の純資産総額が先週500億円を突破したとのことです。証券会社や銀行には頼らない直販スタイルの販売で500億円、スゴイと思います。(直販投信の先駆者のS投信のように、ウソに近い営業トークを駆使していないところもエライ!)
ファンドで組入れるのは全て、バンガード社のETFであり、かつ、セゾン投信が受け取る信託報酬も年0.4935%と極めて低コストで、組入れるETFのコストを合わせても、トータルでの実質信託報酬は年0.74%±0.03%と、一般的な日本の投資信託の半分以下となっています。
実は、セゾン投信のようなバランス・ファンドを、複数のETFを購入することによって自前で構築できないかと思って、SBI証券で取り扱いのあるETFで考えてみましたが、残念ながら、債券部分の品揃えが米国債券に偏ってしまうため、ちょっと難しいことがわかりました。また、そもそも、自分でETFを買い付けると初回の買付はまとまった金額で投資できますが、定期的にウェイトを調節しようとして金額の小さな売買を行うと、売買手数料が割高となってしまい、“自前でやってコストをセーブする”という趣旨に合わなくなってしまいます。逆に言うと、セゾン投信の信託報酬はそれくらい割安だということです。
が、しかし・・・
自前バランス・ファンドを試作している時に、“バランス・ファンドのETF”の存在を発見しました! まだ日本の証券会社で取り扱っているところはなさそうですが、SPDRシリーズ(ステート・ストリート社のETF)で、“SPDR SSgA グローバル・アロケーションETF”というETFがありました。
組み入れ銘柄は全てSPDRシリーズのETFで、債券・株式・REIT・金など直近で21銘柄のETFを組み入れており、セゾン投信で言うところの信託報酬は年0.35%となっています。組入れるETFに課される信託報酬を加味した、トータルの実質信託報酬は記載されていませんが、0.30%程度としても0.65%で、セゾン投信よりやや低めとなります。
グローバル・アロケーションETFは、2012年4月に設定されたばかりで資産残高はまだ1000万ドル程度と小ぶりですが、価格は設定時の$30から、6月末・9月末に各々$0.16498、$0.260114の配当を支払ったうえで、11月末時点で$30.72を維持しています。すなわち、配当込みのトータルリターンは、{($30.72-$30.00)+$0.16498+$0.260114}÷$30.00=3.82% となります。
そのうちどこかのネット証券が取り扱いを始めるのではないかと思うのですが、セゾン投信にとっては、強力なライバルになり得るETFではないでしょうか。
もっとも、小口で毎月積み立てをする場合には、買付手数料のないセゾン投信の方がグローバル・アロケーションETFより低コストで買付ができるので、グローバル・アロケーションETFを買った方がコスト面で得なのは、退職金などでまとまった資金を一度に投資する場合ということになります。
ちなみに、ステート・ストリート社ではこのETFと同じタイミングで、 “SPDR SSgA インカム・アロケーションETF”、“SPDR SSgA マルチ・アセット・リアル・リターンETF”という別のバランス・ファンドETFを設定していますが、前者は“インカム収入”にバイアスをかけた資産構成、後者は資源セクターや不動産、コモディティなどにバイアスをかけた資産構成となっており、セゾン投信のグローバルバランスファンドとはやや趣が異なります。