スルガ銀行の決算が発表されました。
経常利益、当期純利益とも、前期比半減という結果でした。
連結経常利益で見ると、前期比約270億円の減少です。
理由はもちろん、シェアハウス融資に伴う貸倒引当金計上に
よるものです。
しかし、公表されたシェアハウス案件の融資総額は、2,035億円にも上ります。
それにしては、貸倒引当金の積み増しが少なすぎるのではないでしょうか。
しかも、今期の業績は再び増益予想となっています。
ちょっと楽観的過ぎませんか?
スルガ銀行が公表した資料によると、シェアハウス融資において、
顧客資料が改ざんされたことを相当数のスルガ行員が認識していたと
認めました。要は、
「資料改ざんを、行員はみんな知ってたよ」
ってことですね。
そして、それは業績至上主義の企業風土が原因だとしています。
ということは、こうした改ざんの黙認は今回が初めてではなく、
シェアハウス案件以外でも行われ、しかも相当前から行われていたと
考えるのが自然ではないでしょうか。
行員自身が改ざんに関わっていたか否かは、これから明らかになるでしょうが、
そういう土壌の元で、好業績を挙げてきた銀行が、人事評価制度を変え、
コンプライアンスを徹底するというのですから、当然今までのような
甘い融資は出来なくなるでしょう。
現にスルガ銀行は、今後融資を厳格化すると言っています。
そうなれば、イケイケのスルガ金融の特徴は失われ、マイナスイメージの付いた
ただの地銀になり、結果として大幅な業績悪化は避けられないのでは
ないでしょうか。
いずれにしても、まだまだ新たな事実が出て来るでしょうから
引き続き要注目です。
スルガ銀行公表資料
「シェアハウス関連融資問題」に関する経過のご報告と今後の対応について
危機管理委員会による調査結果の要旨