DH side

 

 

 

『では。お願いします』

 

へ...?執事に。当たり前のようにトレイを渡されて。え...俺がやんの...?戸惑ったけど。ヒョクチェくんは。にこにこと俺を見てる。手をつないだまま。うーん。水がこぼれるよな...

 

『用意するから。一旦、離してくれる?』

 

ベッドをノックするよーに。とんとんと握った手をたたくと。こくんとうなづいて、するりと力を抜いた

 

えーと。これが錠剤...こっちは塗り薬か...錠剤は...これ全部だよな...

 

『はい。これ飲んで』

 

錠剤が転がる小皿を差し出す。一瞬、きょとんとして

 

『あー』

 

かぱっと。大きく口を開ける。え...王子って、そんなに過保護なの!?こそっと。執事の方を伺うと。微動だにしない。そーゆーもんなのか...仕方なく。ぱっかんと開いた口の中に。錠剤を放りこんだ

 

『はい。水のんで』

 

コップを渡すと。ごくごくと、勢いよく飲み干して

 

『うぇー。にがいー』

 

べーっと舌をだす。錠剤だから、そんなでもないと思うけど...次は...塗り薬か...ローションのような液体と、コットン。ってことは...ヒョクチェくんが。素直に目を閉じて。んーと顔をつきだす...だ、だ、だよな...液体をコットンにひたして。赤みがあるところにのせた

 

『ひゃ』

 

びくっと。身をすくめるから。ご、ごめん

 

『つめたかった?』

 

ううん。気持ちい...もっとといわんばかりに。俺に顔をちかづける。くちびるまで突きだしてきて...そのくちびるが。妙に艶めいていて。きめ細かい肌が。きらきらしてて...

 

いやいや...何、どきどきしてんだ。俺

 

ぶんぶんと、煩悩を振りはらって。丁寧に。はやく治れと念じながら。コットンをぺたぺたと押しあてた

 

 

《つづく》

 

 

 

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