DH side

 

 

執事の視線がきびしいので。ヒョクチェくんをなだめて。ベッドに寝かせた。何故か、ヒョクチェくんは。手をつないだまま、離してくれなくて...屋根つきってゆーのかな...なんか、ふわふわひらひらしてるベッドは。ヒョクチェくんに、よく似合ってたけど。ほんとにあるんだな、こーゆーの...はじめて見た

 

『ウリナラの言葉が、お上手なんですね』

 

もぅ。普通に話してよ。ぷっくりしたくちびるを、とがらせる。いや...それは...

 

『ウニョク様の母上は。この国の方なのです』

 

へぇ...今は。王室にはいらっしゃいませんが...執事の言葉に。ヒョクチェくんの手に。きゅっと力が入る。確か、第何王子ってゆってたよな...正妻ではなかったんだろう。ウニョクとゆーのは、王子としての名前らしい

 

『この国と友好を結ぶことは。国王の悲願でもありました』

 

もしかしたら。ヒョクチェくんのオモニは、この国にいるのかもしれない。まだ幼いのに。この小さな身体で。俺なんかが、想像もつかないことを。受け止めてきたんだろうな...目が合うと。にっこりと微笑んだ。健気さに。胸がつまった

 

『ウニョク様』

 

お薬の時間でございます。えー...眉根をよせて

 

『もう大丈夫だって。ゆってるのに...』

 

王子。ため息をついて。執事のきびしい声に。ますます、くちびるをとがらせる。俺がいるから。強がってるんだろうか...

 

『いけません。王子』

 

もぅ!王子なんて、呼ばないでよ!ドンへさんまで!ぶんぶんと。握った手をふりまわす。で、でも...

 

『では、なんと...』

 

ヒョクチェってゆったでしょ。子どもが。おねだりをするように

 

『王国ではね。呼んでもらえないんだ...』

 

さみしげに。視線をおとす。ヒョクチェくん...その様子を見て。覚悟を決めた。まさか。生命までとられないよな...たぶん...フランクに接しても。心からの、敬意を払えば

 

『ヒョクチェくん』

 

ヒョクチェくんが。はっと顔をあげた

 

『薬は、ちゃんと飲まなきゃだめだよ』

 

早くよくなって。俺とまた遊んでよ。そのやわらかい、ふわりとした髪をなでた

 

 

《つづく》

 

 

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