学校には行きたくない

 

 

 

 

『ヒョクチェ、来てるよ』


ヒョクチェが?学校から帰ったら。ヒョンが。うん。お前の部屋。ちょうど良かった


『俺、これからバイトだから』


頼んだぞ。あ...うん。ヒョンの話しによると。今朝、ヒョクチェが学校に行きたくないって、家の前でぐずってて。オモニも出かけなきゃいけないみたいで、困ってたから。家にいたヒョンが預かることにしたらしぃ


『行きたくないって...理由は?』


それが...言わないんだって。ヒョクチェが?うん。素直だけど、意外と頑固だからな...あいつ...でも...もしかして...


『いじめ...とか...?』


オモニもそれ心配してて。ぱっと見、ケガとかはないんだよ。とりあえず元気だし。お前、もしあれだったら、一緒に風呂はいって。それとなく見てやって。うん


『昨日までは普段どおりだったって』


オンマもゆってたけど、お前になら話すかもしれないから。うん。わかった


『あ』


玄関で靴を履きながら。おやつは食ったからな。くく。わかったよ


『ヒョクチェ?』


自分の部屋だけど。一応、ノックして。ドアを開けると。俺の机につっぷして、眠っていた。くく。寝ちゃったか...


すぃーすぃーと。すこやかに寝息をたてている、ヒョクチェの頭をなでる

 

俺も学校に行きたくないと騒いだことがあった。理由なんて些細なことだ。思い出せないくらい。オンマに家を追いだされて。ヒョンに引きずられて。結局、いったんだけど。泣きながら


『ヒョクチェ。寝るならベッドにしよ?』


肩を揺らしても。んー...起きる気配はなくて。仕方ないな...ベッドまでならいけるか。気合いを入れて。よいしょっと...やっぱり重いな...


一日くらい休んだって、どうってことないよな。明日も行かないってぐずるよーなら、ちゃんと話しをしよぅ。きょーは、オンマにヒョクチェの好きなもの作ってもらって...


『ひょんぁ...』


ん?呼ばれて。手をつかまれた。でも、起きたわけではないらしぃ


俺も少し寝るか...ヒョクチェの隣りにすべりこんで。肩までブランケットをかけた



《つづく》


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