『あー、俺、もーだめ』


ドンへヒョンが、布団に寝ころがる。次の瞬間にはもういびきをかいていた


海はきれいだし。まかないもうまかった。誤算だったのは。朝から晩まで働いてると、ゲームなんてするヒマがないことと。宿泊者がオトコばっかだってこと。あてがわれた部屋が、ドンヘヒョンと一緒だったことと...朝っぱらから、ダンベルで筋トレをはじめること...


海に行けば。ヨジャグループに遭遇することもあったけど。100パー、声をかけられるのはドンへヒョンで。躱し方も慣れたもんだし、なんか格好いいんだ。ツンでもないけど、さりげなくてさわやかで。ドンへヒョンを射止めるひとって、どんなひとなんだろうな...


『何だ。またドンへは寝ちまったのか』


後片付けの手伝いに、キッチンに行くと。悪いね。キュヒョンくんばかり働かせて。あ...いえ...その分、ドンへからひいて、キュヒョンくんにつけとくから。こっそりと。あは。ありがとうございます


シャワーを浴びて。部屋に戻ると。ドンヘヒョンはさっきと同じ体勢のままで。タオルケットをそっとかける。大の字で。口をぽかんとあけて。ほんとに子どもみたいだな...


並べて敷いてある布団を心持ち離して。電気を消して。俺も横になった。月が明るいから。部屋の中に影ができる。周りに家がなくて。静かなせいか、波の音が聞こえた。幸い、夜中まで騒ぐような輩もいない。影や波音を追っていたら、いつのまにか眠りに落ちていた...のに



キュヒョン...キュヒョン...ん...ヒョン?どうしたんですか...?薄目を開けると。ドンヘヒョンのどアップ...あのさ...


『トイレいきたいんだけど...何かこわいから...』


一緒にきて!お願い!


えーと...俺...そうゆうときのために、誘われたんですかね...



《つづく》



※本日のラインナップ