あっとゆー間にクルマに乗せられて。着いたのは小高い丘にある、隠れ家みたいなカフェで


『コーヒーはだめなんだっけ?』


はぁ...そんなこと話したっけな...


『甘いのが平気ならクリームラテはどう?軽めのエスプレッソにして』


ここのクリーム、なかなかうまいんだ。はぁ...よく来るのかな...


なかなかうまいといーながら、シウォンさんはブラックコーヒーで。ぽってりとした濃厚なクリームがのったラテは、甘くて酸味がすくなくて。確かにうまかった


コーヒーについてきたビスケットを。これもうまいな。どこのだろ。ぽりぽりと食べていたら...それで...


『借金返済の目処は立ったの?』


ぐっ...シウォンさん?


『何でそれを...』


ちょっと調べさせてもらったよ


『ドンへは...知らないみたいだけどね』


ドンへには話していなかった。事務所にだって...マネージャーの仕事をするよーになって、定収入になったからだいぶ楽になった。バイトしかしてなかったときは、利子の返済と追いかけっこだったから


『俺が肩代わりするよ』


マネージャーになるならね。それで、俺に返してくれればいい


『復学も優先してやれるよ』


もう少しで卒業なんだろ。そこまで...借金を返すために。バイトを掛け持ちしてたら学校なんていってらんなくて。学費もなくなったから、結局、休学にした


『講義がないときに仕事してもらうとか。考えるから』


マネジャーは何人かいるし。でも...


『どーして...そこまでして...』


君を助けるかって?かちゃんと。カップを皿の上に置く。当たり前だろ


『君がほしい』


それだけだ。圧の強い目で見つめられて。蛇に睨まれた蛙って、こーゆーことをゆーんだな...



《つづく》


※そーいや、なんでバイト三昧だったか説明してなかった...


※きのーの最終更新です