去年の冬、もう日にちもあまり覚えていませんが発表は12月初旬だったと思います。韓国文学翻訳アカデミーが主催する資格試験を受けました。『韓国文学翻訳士』だったか、まだ民間の試験としては試験運転中のものでアカデミーに在籍していて一定の条件を満たした人が対象のものです(その後なくなるといううわさも耳にしていますがどうなんでしょう)。

 

もちろん、この試験に受かって“士”の資格をもらったとしても、何か変わるといえば変わることはありません。その合格証明があれば仕事が来るということももちろんありません。腕試しのようなものでしょうか。

 

テストに出る小説は事前に教えてくれました。ただ試験範囲は当日になってわかります。

カン・ヨンスクの『大人の味(어른의 맛 』です。ノートパソコンやスマホの持込もOKでした。2017年李孝石文学賞受賞作品のひとつです。

優秀な短編に送られる賞です。

 

 

 

そして一週間、付け焼刃的に小説を読み、そして試験にのぞみました。試験は二時間。一時間の延長も認められ実質三時間という長時間。

 

わたくしは、大変試験をなめておりました。受かってもなあ、しかし受かれば一定のレベルには達しているという証明になります。

この日は早く帰ることがのぞましい状況でした。で、二時間以内におさめて試験会場を出ました。二時間で出る人は自分くらいしかいなかったと思います。

一応全ページを訳したものの。パソコンで調べながら書いているし、なんとかなるだろうと適当な気持ちで。

 

同じクラスの仲間、確か四人受けました。受かった?落ちた?という会話はしませんでしたが、

 

 

 

自分は不合格でした。

 

 

とりあえず二名は受かっていることを知りました。

二時間で書き上げたし適当だし、というのはすべていい訳で、実力不足だったのでしょう。

落ちちゃった、えへへ~と言いながらもくやしいといいますか、現実を受け入れるのがなかなか辛かったです。

しばらく自暴自棄的気分になり(!)、次の段階のクラスにすすむかどうかなげやりになってしまいました。

次の段階、アトリエと呼ばれるクラスではあらためて書類、試験、面接を受ける必要があります。そのクラスに行ったからなにかあるというわけでもありません、けれどもモチベーションを持ち続けるにはそういった機会を利用しないと、(仕事でない)勉強としての翻訳はまったくやらなくなってしまうことはみんな知っています(笑)

 

勉強を続ける(ゴールはないものの)ためにも、とアトリエの試験を受けることにしました。

(続く)