私が受けた肛門の手術。
※苦手な方はスルーしてくださいませ。
日帰り手術。
お手軽なイメージの言葉だが。
入院すればフォローできることができない前提のため、安全第一が優先される。
できる限り出血の少ない方法。
内痔核をくくって、壊死するのを待つ。
入院手術ならば、ささっと切ってしまうところだが…
2週間かけて、ゆっくり切る。
だから、時間がかかる。
その分、痛みの時間がのびる。
私が何十年育ててきた痔核がゆっくりと朽ちていく。
いきなりのサヨナラじゃなくて。
徐々に衰えていく感覚を味わう。
術後ようやく1週間。
経過も順調だ。
漢方に含まれる甘草という成分が体質に合わなくて、顔がパンパンに腫れてびっくりしたものの、それ以外は問題なく。
一瞬で済むものを時間をかけて行う。
それなりに体力や気力も使っている。
無理は禁物だなぁと思う。
でも、なんだかこの時間がたまらなく愛おしいと感じている。
今の自分はまったく役に立たない。
身体の動きは鈍いし。
気持ちは肛門に集中してるし。
職場に行っても、思うように働けない。
(職場にもカミングアウトしてます)
でも、今まで握りしめていたものをフワーっと手放した感じ。
カッコつけてた自分とか。
できるぶってた自分とか。
強がってた自分とか。
痔核とともに朽ちていく。
「肛門の手術したんです」
人には言いづらいところをオープンにしたら
職場でもいろいろな方が助けてくれた。
円座や暖房、あたたかい言葉、サポート…
数えきれない愛をいただいた。
これは今回の手術自体が愛そのものだったからに違いない。
本当に苦しんでいる方には絶対にお勧めしたい。
痛みは希望に変えられる。