【見出し】
(1)アレクサンドロス大王とセレウコス朝の支配下にあった領域
(2)中央アジアのタジキスタンを検討してみる
(3)タジキスタン政府はどのような方針をとつているか
(1)アレクサンドロス大王とセレウコス朝の支配下にあった領域
マケドニア王国(アレクサンドロス3世時代)の最大版図の東部分
The Seleucid Empire in 281 BC on the eve of the murder of Seleucus I Nicator
Javierfv1212
BC281年セレウコス王朝の主な東部分
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中東と中央アジアの地形図
現代の中央アジア
中央アジアの地形図
Thomas Lessman
アレクサンドロス大王の帝国と彼の四人の後継者たちの帝国の支配領域を調べてみて、銅の国には、①タジキスタン②キルギスタン③トルクメニスタン②ウズベキスタン③カザフスタン⑤アフガニスタン⑥パキスタンも含まれることが分かりましたります。
また、上の地図を見るとおおむね山岳部にあたるのは、①タジキスタン②キルギスタン③パキスタン④アフガニスタンなどが主に含まれます。その他の地域は、含まれていないわけではありませんが、山岳部が少ないので、調査を後回しにします。
タジキスタンはキルギスと同様に国土の約9割を山岳地帯が占める中央アジアの東の方の国です。2015年の統計によると、835万人あまり。首都はドゥシャンベ。南にアフガニスタン、東に中華人民共和国、北にキルギスタン西にウズベキスタンと国境を接しています。
パミール高原Pamir Mountainsは、タジキスタン、アフガニスタン、中国などにまたがる平均標高5,000mに達する高原です。パミール高原の大部分はタジキスタン領に含まれます。「パミール」は、タジク語で「世界の屋根」を意味するそうです。
現在のタジキスタンの領土に相当する地域は、古代より最盛期のアケメネス朝ペルシア帝国の東部辺境としてギリシア世界に知られていました。ですから、タジキスタンは確かに銅の国アレクサンドロス大王の建設したギリシャ帝国に含まれていました。
そして、タジキスタンは、パミール高原を境とする中国、インド・アフガニスタン、イラン・中東の結節点としての文明の十字路たる場所とみなされているようです。それで、タジキスタンは「地の中心」と呼ばれる場所に含まれているとみなしてもいいのかもしれません。(エゼキエル37:12)
また、タジキスタンの山岳地域は被征服民族の「落武者の隠れ里」として、多くの言語を話す民族が存在しているということです。
コングール山をパミール山脈の山とみた場合は、中国のコングール山山頂7649m地点が最も高い場所になります。
世界有数の大氷河のほか大小合わせて1,300以上の湖があり,河川の総延長は28,500km(地球の円周の7割)です。
ですから、豊かな水の恵みがあるので、農業をする上ではとても有利なのではないかと思います。そしてタジキスタンでは、水力発電が盛んだそうです。それで、電気だけは、豊富な供給があるでしょう。
タジキスタンはソ連邦の崩壊と共に1991年ソ連邦から独立しました。しかし、その後、1992年に共産党系の政府とイスラム教系の反政府との間でタジキスタン内戦が起こりました。
そして、内戦は5万人以上の死者を出して、共産党系の政府が勝利して停戦になりました。しかし、反対派も政府ポストの3割を占めました。
タジキスタンは中央アジアの中でもっとも貧しいが、内戦終結後の経済発展は著しく、2000年から2004年のGDP成長率は9.6%に達しました。
新政府は、どの国家とも平和な関係を築いており、どの政府の強い影響も警戒して排除しているように見えます。
タジキスタンの国民の一割ほどはロシアに外国人労働者として出稼ぎに行っており、タジキスタンのGDPの三割以上がロシアからの出稼ぎ労働者の送金を占めています。そのため、ロシアと平和な関係を築く必要があり、ロシアと同盟関係にありまする。
でも、タジキスタンは、ロシアからの影響はできるだけ排除しており、ロシア語の使用さえ禁じています。
また、歴史的にペルシャとの結びつきが強く、国境をまたいだアフガニスタンとタジキスタンのイスマーイール派の居住する地域と周辺部では、ビジネスおよび人道的支援の両面にわたる社会的事業を展開しているそうです。
IMF国際通貨基金や世界銀行などの支援を受けながら経済発展・開発を進めているとのことです。
タジキスタンは2003年の推計では国民の85%がスンナ派ムスリム、5%がシーア派ムスリム、10%がその他でした。
しかし、政府は、世俗色を強めていて、イスラム教の影響も排除しようとしており、女性のイスラム教の被り物を使用することを禁じています。そして、国内で、国民の伝統的な衣装を着るように強制しています。また、外国人の宗教も禁じています。
エホバの証人も近年分かっている限り、二人のエホバの証人を逮捕投獄しています。ひとりは徴兵を拒否した良心的な兵役拒否の若者です。
タジキスタンの人口の約8割を占めるのはタジク系民族です。
現在のタジキスタンの主要産業は綿花栽培を中心とする農業およびアルミニウム産業です。大患難の時に逃げてくる大勢の人々のための食糧の準備が必要なのですから、タジキスタンでの農業作物の多様化が求められると言えます。
2011年の推計によれば、15歳以上の国民の識字率は99.7%(男性:99.8%、女性:99.6%)でした。2011年の教育支出はGDPの3.9%でした。
経済および軍事面ではロシアとの関係が強いそうです。でも、米国とも平和な外交関係を求めているそうです。また,アフガニスタンからの麻薬,武器,テロリストなどの流入を防ぐ「防波堤」としての役割を果たしているので、米国もタジキスタンとの関係を重視しているそうです。
アフガニスタンが治安の面で世界でも最も危険で、戦闘が起こりやすい地域となっているようです。麻薬の押収量が世界で三番目だということですが、その取り組みは成功しているそうです。
タジキスタンがあらゆる諸国家と平和な関係を築いているのは望ましいと思いました。わたしはどこかで、できるだけお金をかけないでコロナウィルスの対策のための教育を行い、シリア難民やイラク難民を援助し、英語教育や日本語教育に携わり、いろんな種類の作物を栽培する農業に貢献し、また、聖書の真理も伝えたいと思いました。
でも、タジキスタンでは、わたしと同じ平和主義のエホバの証人が逮捕投獄されているので、タジキスタンで活動するのは難しいかもしれないと思いました。もう少し、状況を調べて検討してみます。