まず、僕がよく聞く一般人のAOR評は…
◆売れ線のヤワなバラードを歌う歌手及びグループ
◆キーボードを強調したポップなハードロックバンド
まず、バラードをやったり、キーボードを多用しているロックをネガティブに捉えている人々にとって、AORという呼び名は、「中身のない上辺だけの音楽」ということになります。
ただ、元々AORの本質というのはまったく違うんですね。日本で言うAORは、海外ではAC(アダルトコンテンポラリー)と呼ばれる、ロックやフォークにソウルやジャズの要素を加えた、大人のリスナーの耳に耐えうる上質なPOPSのことを指しています。
そして後にAORと呼ばれる人達は、元々はフォーキーなシンガーソングライターであったり、もっと泥臭い音楽をやっていた人だった場合が多いです(前者の代表格がジェイムステイラー、後者はボズスキャッグス)。その後、彼らがソウルやジャズの要素を取り入れて、自身の音楽をよりクリエイティブな形で発展させたのが、AORの本質と言えると思います。もちろんそこには耳障りのよいメロウなバラードなどもあったでしょうが、それは決して多くの方が勘違いされている“売れ線に走った結果”ではないということを強調したいですね。
ただ、その後80年代に入ると、MTVなどの影響もあり、明らかにシングルヒット1発を狙いに行く商業的過ぎる音楽が多く登場し、それらのイメージをAORと重ねてしまう人が出てきました。その結果、”AOR=ヤワなバラード音楽”という間違った考えが一般人の間で定着してしまったんだと思います。そんな自分も80年代のハードロック少年当時は、「キーボードが入りすぎて軽いのは悪だ!!」とか思ってましたもん(笑)。子供だったからしょうがないですけどね。
今さらなんで絶対変えようがないとは思いますが、そもそもAORの“R"が良くないと思うんですね。“R"が付いてると皆さん条件反射的にロックだと思うじゃないですか?でも実際のAORはどちらかというとソウルやジャズの要素を加味したメロウソウルや歌物フュージョンに近い。そうするとロック側の人から見ると当然軽い!ってことになるんです。
世の中のAORファンの皆さんは、おそらくこれまでに同様の葛藤を何百回も味わったことがあると思います。そんな方はぜひリトルヴィレッジに来て、その思いのたけをブチまけて下さい!!私が話のお相手をいたします。
と最後はちゃっかり店の宣伝で締めさせてもらいました~(笑)
文章だけでは飽きるので、最後に自分が最も好きなAORシンガー、ビルラバウンティの名曲を紹介しますね。しみじみと良い音楽だな~と感じてもらえるはずです。
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