2回目の余命宣告を受けた① | 大腸ガンで逝ってしまった双子の妹の451日の闘病記録

大腸ガンで逝ってしまった双子の妹の451日の闘病記録

2022年8月に54歳の若さで大腸(横行結腸)ガンにより逝ってしまった双子(二卵性双生児)の妹の闘病生活を兄目線で想い出しながら記録として残します。

病院について倒れてしまった妹からの続き

 

スタットコールにより妹が運ばれて行った後、化学療法科の待合エリアで待っていると看護師の方が声を掛けてきた。

 

看護師:「XX(妹の苗字)さんのご家族の方ですか?」

 

オレ:「はい、そうです。」

 

看護師:「妹さんは現在、処置室でW先生の診察を受けていますので、それが終わったらお呼びいたしますね。」

 

オレ:「はい、分かりました。」

 

そして15分くらい経過した後、診察室へと呼ばれた。

 

※自分が診察に付き添った時は必ずスマホで先生の説明を録音していたので、そのデータから文字起こしした診察室でのおおまかな会話内容です。

 

W先生:「こんにちは~、今日は大変でしたね~驚かれたでしょう?」

 

オレ:「はい、突然の事だったのでビックリしましたが、スタッフの方が迅速に対応してくれたので安心しました。」

 

W先生:「先ほど、妹さんを診察しましたが、ここ最近、腹水や薬の影響で恐らくほとんど何も食べれてなかったので、フラフラの状態だったと思います。

 

なので栄養補給のための点滴をしているので、これで落ち着かれると思いますよ。」

 

看護師Sさん:「看護師のSと申します。本日は同席して話を聞かせていただきます。」

 

W先生:「できればご本人もいた方が良いから、ちょっと呼んで来れるか様子を見てきてくれる?」

 

看護師Sさん:「分かりました。様子を見てきて可能だったらお連れします。」

 

(看護師さんが診察に同席されるのは初めてだったので、何か特別なことが起きる予感がした。)

 

5分ほどして車イスに乗せられた妹が診察に入ってきたが座っているのも辛そうなので、看護師さんによって診察室内の診察用ベッドに寝かされ、その状態で話を聞くことにになった。

 

W先生:「XX(妹の苗字)さん、楽な姿勢で聞いてくれれば良いからね。

 

それではお話をさせていただきますね。

 

ちょっと振り返りにはなりますけど、今年の1月にガンの再発が確認されてから新しい抗ガン剤を2次治療として始めて、月1回程度の腹水廃液で済んでいたので小康状態を保っていました。

 

ただ、ここ最近は腹水の溜まるスピードが上がって来ちゃっていて、それと同時に腫瘍マーカーの値もさらに悪化していて、例えばCA19-9が連休前は1,700くらいだったものが今日は8,300だったり、CEA21だったのが56まで上がってしまっています。

 

今は再発した病気が悪くなってきていることに加えて、抗ガン剤の副作用も相まって消化器症状が悪くなってしまっている状態だと思ってください。

 

せっかくこれまで頑張ってもらってきたんだけど、今の抗ガン剤の効果も限界に来てしまっています。

 

なので、残念ですが今の治療を無効と判断せざるを得ないです。他にも治療がない訳じゃないけど、残っている治療っていうのは効果もそれほど期待できないし、副作用もそこそこあるので、何よりXXさんの身体がこれ以上治療を継続していくことに耐えられないと思ってます。

 

これらのことを踏まえて私の考えとしては、抗ガン剤はここで終わりにして緩和治療に移行した方がXXさんは楽だと思いますし、残りの時間を有意義に過ごせるんじゃないかと思います。

 

これ以上、他の抗がん剤をやっても延命効果はまずないと思いますし、逆に辛い時間を過ごすだけになっちゃうので、本当に良く頑張って頂いたと思いますので今後は緩和ケアをすることによって、またご飯を食べられるようになったり、良い時間を過ごせるようになると思います。

 

 

2回目の余命宣告を受けた②】に続く