5月2日の診察結果 | 大腸ガンで逝ってしまった双子の妹の451日の闘病記録

大腸ガンで逝ってしまった双子の妹の451日の闘病記録

2022年8月に54歳の若さで大腸(横行結腸)ガンにより逝ってしまった双子(二卵性双生児)の妹の闘病生活を兄目線で想い出しながら記録として残します。

2022年5月2日(月)10:30~ 【G研有明病院 化学療法科】

 

この日は4月末にCART療法で腹水を抜いたので、その後の状態を診察してもらう日であった。

 

※自分が診察に付き添った時は必ずスマホで先生の説明を録音していたので、そのデータから文字起こしした診察室でのおおまかな会話内容です。

 

W先生:「こんにちは~その後、調子はいかがですか?」

 

妹:「先週7リットル近く抜いてもらったので、いまは大分調子が良いです。」

 

W先生:「大分痩せちゃったみたいだけど、食事はちゃんと取れてるかい?」

 

妹:「抜く前は苦しくて食べれなかったですが、抜いてからは食べれてます。」

 

W先生:「それなら良かった。この前3回目の『腹水穿刺(腹腔内に針を刺し、腹水を抜くこと)』をやって、だいたい月1回くらいのペースで抜いてはいますけど、それとは別に最近体重が落ちて来ちゃっているから、少し『るい痩(るいそう)』なんかも進んでいるのかもしれないですね~」

 

妹:「るい痩って何ですか?」

 

W先生:「何らかの病的な原因で痩せることを言います。それとね、血液検査をやっても腫瘍マーカーの値も上がって来ちゃっているんだよね。

 

【4月末時点での腫瘍マーカーの数値】

CEA:21.7(基準値:5.0以下)

CA19-9:1,725(基準値:37.0以下)

 

妹:「私もちょっとネットで調べてみたんですけど、体重が落ちている原因として『ガン性悪液質』っていう可能性もあるんでしょうか?」

 

がん悪液質は、がん患者に多くみられる合併症の1つ。

がん悪液質の典型的な症状は、体重減少、骨格筋量減少、食欲不振で、それに付随して倦怠感、疼痛、不安・抑うつなどが起こる。さらに、悪液質があると、抗がん薬の効果が弱まったり、副作用が増えたりすることもある。

悪液質はどんな種類のがんでもみられるが、とりわけ胃がん、大腸がん、膵がんなどの消化器がんや肺がん(非小細胞肺がん)で発症頻度が高い。

ただし、残念ながらまだがん悪液質の標準治療は確立されていない。

 

W先生:「う~ん、その可能性もあるかも知れないね。あとは腹膜播種や腹水貯留によって胃や消化器系が圧迫されて食用不振や食べても栄養を十分に吸収できなくなってしまっているという可能性も高いと思います。」

 

妹:「なるほど~どっちの可能性もありそうですね。」

 

W先生:「やっぱり、あまり食べれてないかい?」

 

妹:「いえ、今は食べれてますけど腹水が溜まってくると、とにかく苦しくって食べても戻してしまうことはありますね。」

 

W先生:「そうだよね~。抗ガン剤の副作用の可能性もあるので気分が悪い時はお薬も休んで構わないから。それより栄養を取る方が大事だからね。」

 

妹:「はい、分かりました。調子を見ながらできるだけ食べることを優先します。」

 

W先生:「今月下旬にまたCT取るから、その結果を見てまた今後の治療方針を考えていきましょう。」



ーーーーーーーーーーーーーーー

今回の診察でW先生は『腫瘍マーカーの値が上がって来ていること』『妹の体重が急激に減って来ていること(1か月で-5kg)』を凄く心配されていた。

 

やはりこれまでとは違い、ゴールデンウィークを境に何かが悪い方向へと変わって来ている気がして仕方がなかった。

 

 

天に召されるまで残り109日