1年半経過してわかってきたカナダの教育 ー根っこにあるカナダ文化 | 未来志向で子育て~幸せな教育移住の旅

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妻の「家族で一緒に夕食が食べたい!」夫の「一斉授業じゃないところで教育を!」から始まった私たち夫婦の教育移住計画。行く先は一体どこに!?→2016年2月、群馬県に移住。7年過ごし2023年、カナダへ移住。猫が2匹増えて大移動。

カナダの教育に関しては、色々な立場の方が色々な意見をお話ししていますが、カナダの現地校の小学校2校と高校に子どもを通わせ、自分も公立カレッジに通った経験から、私個人としては、

 

上に行くも行かずも「その子次第」だと感じます。

 

頑張らなくても誰に叱られることもない代わりに、日本のように、嫌がる子どもを引っ張り上げてくれる学校側のサポートもありません。

 

逆に、頑張ろうと思ったら、どんどん上のレベルにチャレンジすることが可能です。

 

算数でもう少しチャレンジしたい、と先生に伝えたら、カナダ発祥の算数の学力テストを毎月受けられることになりました。授業中、受けたい子だけ別の教室に行って受けるそう。

(こういうことも、自分で情報を取りにいかないと入ってこないのは日本との違いかもしれません。日本では学校が一斉に情報提供をしてくれるので、基本受け身で良かったのですよね)

サイトで過去問を見ると、日本でやっていたピグマリオンの問題に似たものが出ていました。計算問題はなく、全て文章で問われる思考を育てる系の問題のようでした。

 

そして結果は校内順位だけでなく、町内、州内、全国、そしてなんと世界での順位も出ます。

 

学校の成績表はざっくりとした四段階評価で、

・大変良くできました

・できました

・もう少し頑張ろう

・頑張ろう

みたいなゆるーい感じで出るのですが、一旦その枠から出るとかなり細かく順位が出る世界があるのだなと知りました。

 

次男は校内40人中2位と言う結果が出て、算数が進んでいる日本から来た本人としては悔しかったようです。「英単語がわからないから解けなかった」を言い訳に今まではスルーしがちだった(なぜ💢)単語を復習するようになったのは良いことだと思って見ています。

こうして、結果が出て悔しい思いをしたりするのも、時には子供にとっては必要なことなのかもしれません。

 

ちなみにテストのサイトはこちら↓(日本からの受験者はいないようですが、お隣韓国ではかなりの人数が受けているようです。どうやら韓国語で受けられるようです)

 

 

14歳の長男は、数学は飛び級をし今年は10年生上級数学クラスに入っています。学校には数学クラブと言うものがあり、数学系のコンテストもたくさん開催され、どんどん上の学年にも上がっていけるカナダには、自分の力を試す場が用意されているなと感じます。


そして、頑張るエリアは勉強でなくとも、例えばボランティアやスポーツなど多様でオッケー。ボランティアの受け入れも、企業側からのリクエストが長いリストになって学校の掲示板にアップされます。

 

受験がないからだとは思いますが、その子の力の入れたい分野に力を入れることができる環境がある点は素晴らしいなと感じます。

 

一方で、頑張らないことも「その子の判断」と尊重されます。

宿題を提出しなくても、学校に出席しなくても、成績が下がって自分の進学先がなくなるだけ。集団で大麻を吸いながら下校しても、特に注意されていないようです。(実際、長男の学校の男子トイレは「電子タバコ部屋」と呼ばれているそう😭)

 

あなたがそういう人生を選ぶなら、残念だけど仕方ないね、と言う先生たちの姿勢は日本とはずいぶん違うなと感じます。

 

こちらでは、濃淡はありますが結局のところ全て自己責任だなと感じています。やる気があるならチャレンジは天井なし、逆にないならそれもまた良し。

 

その文化の違いをよく表しているなと思っているのは、人気のない湖や海などに置いてある立て看板。

 

カナダ> 泳ぐなら自己責任で (スイスイ泳いでいる。。)

 

 

日本> 泳ぐな危険!!(溺れている人の絵が怖い)

 

 

学校でも湖でも、指示をしてくれる日本(ご丁寧に電話番号も)と、自分で考えろ&あとは知らんと突き放すカナダ。

 

どっちが良いとか悪いとかではなく、この文化の違いを知っていることが視野を広げる鍵かなと思ったりします。

 

私たちは日本でぬくぬく生きてきたので(笑)、何でもかんでも自分で考えて決めろと言う文化に慣れるまでしばらくかかりましたが、だんだん人の目が気にならなくなりつつあります😄