200通という
私の予想をはるかに超えたお手紙が
全国から届くようになり
『全ての人とお友達になろう
』
』そう思っていた私でしたが、
高校生のお小遣いでは、
とうてい全部の人と
文通を続ける事が出来ませんでした
それでも、
文通しようと決めた人たちとの交流は
私の高校生活に
ドキドキとワクワクという
素敵な楽しみを運んでくれました
子供の頃に旅した飛行機の中で
出会ったＣＡさんに憧れて、
自分もいつか大空を飛ぶ飛行機の中で
たくさんのお客様に夢を与えたいと
ＣＡを目指しているという女子大生
幼い頃、大病を患い
担当医だった先生の
献身的な治療に心打たれ、
自分も大人になったら
小児科医のお医者様になりたいと
子供の頃からずっと
夢を抱いていたという医学生
憧れている歌手のコンサートに行く為に
一生懸命バイトをして、
年に数回、遠く東京まで
飛行機で行く事が、
高校生活の一番の楽しみだという女子高生
なんの取り柄もないけど、
みんなが笑顔になれるような
そんな存在の人になりたいと、
フラワーアレンジメントを学んでいる
お花に囲まれた明るい笑顔の
写真を送ってくれた女の子
などなど…
ずっとずっと
小さな小さな田舎町で
小さな小さな自分の世界で
のんびり平凡に育ってきた私にとって
全国のたくさんの人から届いた、
その数々のお手紙は
まるで
小説を読んでいるかのような
驚きや楽しさ、
たくさんの刺激を
与えてくれました
そして
書く事が好きだった私にとってもまた、
「自分の事を伝える」
そんなお手紙を書く事が
楽しくて楽しくて
気付くと１通のお手紙に
便箋10枚も使っている事もありました
同世代同士の文通です、
語り合う事は
お互いに次から次へと溢れ出し、
相手のお手紙を読む事、
自分の想いを伝える事、
文字を綴っていく楽しさで
いっぱいでした
返事を出しては、
別の人からの返事が届き、
その返事を出しては、
また別の人からのお手紙が届く、
毎日、学校から帰ると、
必ずポストを覗くのが
日課になっていました
そして
みんなそれぞれが
夢を持って
夢を追いかけて
前へ進んでいる
そのお手紙全てが
「全てを全力で頑張ろう」という
私の気持ちに更なるパワーを
与えてくれていました
親元を離れ、
それぞれが前へ進もうと頑張っている
そんな人たちとの文通を通じて、
いつしか私も
広い世界を見てみたい、
自分の視野を広げてみたい、
もっとたくさんの
「知らなかった事」を勉強してみたい
そう思うようになっていました
続きはまた