Introduction の台詞
誰もみな、曇り空のしたを
明日は晴れるか、雨になるか、と
わからないまま、歩いているのです。
はちゃめちゃのきょう 5月 曇り空の、日より
(♪②)音楽 獣ゆく細道
この世は無常(歌詞) そう、無常。
みんな、わかっているのさ(歌詞)
わかっているさ。
誰もが移ろふ(歌詞)俺たちだって
そう絶え間ない流れにただ
右往左往している。(歌詞)
そうやって生きてきたんだぜ。
~秋の夜まで聴く。少し、音を絞る。
◆導入文
♪・・・音楽流し続ける
さあ、みなさま、ようこそいらっしゃいました。
2021年秋、幻想時空旅行社のツアーへ、ようこそ曇り空のいちにちへ。ようこそcaféゴーシュへ。
さてさて、ひたすら明るく居るのに疲れた方、ごり押しの〈いつも通り〉に青息吐息の方
もし、いらっしゃいましたら、どうぞ、本日は、こころの電球を消して、こころのコンビニエンスストアを閉めて、こころの満員電車を全方向不通にして、この小さな店で、クラク過ごしてください。
café・ゴーシュ、この小さな店では、どなたでも安心してクラクなっていただけます。ええ、誰も眉をひそめたりはしません。
光の方へ向かって歩き続けましょう、などと明るく悲愴に呼びかけてくるひともいません。やばいぜ、あいつ、クラクなってるぜ、と噂されたり、要注意だ、と、密告されたりもしません。
さて、・・・・・クライとは何か?
滅びへの道か、はたまた再生への道か?
クラクなることに、意味があるのか、無いのか?
答えは、すでに冥界でのんびり過ごしている、クライの達人たちに尋いてみましょう
。
そうです。本日、幻想時空旅行社が時空を超えて皆様をご案内するのは、彼らへと続く細き獣道。
登場人物は、孤独と文字を愛する青年、鴨志田学くん、
同じく本を愛する、お嬢さんこと、志摩雪さん。
それから、ふたりが愛する宮沢賢治、の童話〈セロ弾きのゴーシュ〉から飛び出してきた、
此岸と彼岸を自在に行き来する愛すべき獣たち。
そして、幻想時空旅行社、ツアーガイド部のわたくし、しお、と
「書類管理部のあいな」が、みなさまを不思議な、昏いティータイムへと誘います。
題して、詩人たちの四重奏、シジンカルテット!
わたしたちが選出した、クライの名手たち、
富永太郎、中原中也、大手拓次、原民喜、クライフォーを、お迎えして、
彼らの人生、彼らの友情、彼らの病、恋、そして無論、文字たちをお楽しみいただきます。
そして、今日は、幻想時空旅行社、料理部caféリンさんによる
秋のデザートカルテット、オータム4も登場。
こちらは、caféゴーシュ限定メニューとなっております。
そして、わたしたちの本日の出で立ち、ごらんください。
こちらは、幻想時空旅行社、最強の衣装部によります
クライを旅する衣装〈漆黒〉、これを纏っております。
(♪絞る)
さて、まずは、ひとつめの時空境界線を超えましょう。
わたしたちは、コロナ禍という〈曇り空の〉、その、ただ中で
青年とお嬢さんの会話を、なぜか聴くのです。そこから、旅が始まります。
(♪③)トロイメライ(ピアノ)フジコversion