はちゃめちゃの町には
お裁縫のお店があります。
なまえは
【月鞠裁縫店】
店主の月鞠子さん
仕立て士のソラくん
そして
新米のお針子メモリ。
まだ
書いていない
はちゃめちゃのきょう1月
には
こんな日があります。
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月鞠裁縫店へ 新しいお針子
おだんご頭のメモリがやってくる日
メモリは、不器用な女の子の代表です。
女の子といっても
メモリは、もう18才です。
新年から
新しい職場で働くため
ひとりアパートを借り
そこから
きょう、初出勤です。
大柄で
ぽってりと太ったメモリは
自分というものに
大変なコンプレックスが
ありますが
それでも、今朝は
胸が弾んでいるのでしょう。
丁寧に櫛削って
結い上げた髪に
紺のリボンを巻き
自分で縫った
深いグリーンのドレスを着て
おばあちゃんからもらった
青菫石のペンダントを付けました。
月鞠裁縫店は
一流の 店で
メモリは なぜ
そこに自分が雇われたのか
いまだ、腑に落ちていません。
もしかしたら
間違いではないか
と、思いつつ
それでも、いま
アパートのドアに鍵をかけ
白い息を吐きながら
歩き始めるのです。
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口べたで
恥ずかしがりの
メモリですが
はちゃめちゃを愛してくださる
みなさまに
妹のように
慕わしく
思っていただいていて
メモリの唄
メモリは練習中も
FM rinse経由で聴いて
覚えてくださった方も
いらっしゃって。
実は、わたしも
彼女のこと、いつも
気にかけているのです。
空想のなかのひとを
気にかける、なんてこと
可笑しいかしら?
でも、彼女は
わたしの思春期の傷みを
よく知っているのデス。
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さて
仲良しの
手しごとのみゆきさんが
そんなメモリが
来月の
ちいさな夜の朗読会
の
ちいさな主役になる
と知って
メモリを
こちら側へと
呼んでくれました。
わたしが、文字で書いたメモリを
うるまちゃんが絵にして
みゆきさんがお人形に。
朗読会の夜は
このメモリちゃんを手に
月鞠裁縫店の
オハナシをしよう
と思います☺️
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朗読会の前に
みゆきさんの
作品の展示
咲く糸展
が
5月9日〜12日まで
八王子
cafe rinさん
で、ひらかれます。
お店に置く
フライヤーを作って
リンさんへ
今日
お届けしてきました。
てしごとがお好きな方に
届くと、良いなあ☺️
できたてほやほやの
お針子メモリも
cafe rinさんで
お待ちしております。
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オトナになって
もうだんだんと
おばあさんへ近づくのに
いえ
近づくにつれて
少女のころに愛したものが
もう一度
わたしを
波となって
さらいに来ます。
放課後の飴いろの日差しの
図書室。
きらきらとひかりが
弾ける、渡り廊下。
こんなみっともない
容姿だから
誰からも
真実、愛されることは
ないだろう
と
憧れていることにも
胸に蓋をして
ときどき
盗み見た
走るのが速かった
同級生の男の子の背中。
メモリも、そう思って
ソラくんの背中を見てる。
きらきら
kira kira
眩しいな。
初夏が近づけば
キウイミントな
こころ、です。
みなさま
良い
黄金週間の
にちようびを。
しお