おしごとの帰り道
1時間に一本の
バスを待っていると
白い砂塵みたいな
なつかしい記憶に
いつまにか
さらわれてしまう。
ぽかん、と
記憶の温度に
ぬくもってしまう。
余白のじかん。
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5月の最初の日生まれの
次女が
幼稚園に上がる前の
うんとこ
小さかったころ
牛乳を飲むとき
陶製のカップを
がちゃん、と
テーブルに置かないように
作った
キルト芯入りの
コースター。
チェーンステッチのkは
亡き母の手によるもの。
4月も半ばが近づくと
つい、出して
使ってみたり、する。
teaのしみも
たくさん、あって
ぼろぼろだけど
娘のことが
大好きで
それを表したくて
下手ながら
針を動かしたことを
これを見ると
思い出す。
針と糸を持つと
しづかなこころに
なるのが、良い。
また、ちくちく
やってみようかなあ。
余白のじかん。
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3月の終わりに
おともだちの
さやかさんと会って
ふたりで
くるくる
記憶をたぐった。
すごく
ゆっくりだったかも
ゆっくりだったかも
しれないねー
もっと、自分の井戸に
深く潜り込んで
いたかもしれないねー
足でてくてく
歩いていけるところにだけ
行っていたかもしれないねー
と
眩しかった古着屋さん巡りとか
思い出しながら
おしゃべり、した。
てくてく、いこう。
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葉桜が濃くなると
ようやく
安心して
外に出られる。
桜は
めちゃくちゃ
色っぽかったころの
フジイフミヤくんみたいだから
Na Naのころ
あのひとは
猫の瞳みたいに
sparkしていたなー。
軽々しく
近寄ると
きみ、誰だっけ?
と
わたしの
ナンデモナサを
撃ち抜かれる。
フミヤくんに
まなざしを当てられて
見つめ返すことが
できないイキモノには
中学、高校のころのわたしが
そこに、在る。
春爛漫は
眩しい。
イキモノの美しさに
敏感だった。
秀良子の
stay goldより
2ページ、ぱしゃり
しました。
大人買いしない。
買っていないのが
まだあると思うと
わくわくする。
なにか頑張った後に
ごほうびに買う。
それくらい、好き。
Amazonにも頼まず
本屋さんで探して買う。
葉桜が揺れる
このごろの風は
肌に冷たくて
好き。
フミヤくんは、去った。
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5月15日の
はちゃめちゃのきょう
きのうから
読んでいる本。
中年以降の読みものだと
思う。
さて
きょうは
おしごとが
おやすみなので
文字紡ぎ
を
かた、かた、かたん。
昼のち、眠り。
夕飯は
アスパラガスとハムときのこの
クリームスパゲチにしよう。
良いすいようびを。
しお