しづかな、夜に
とつじょ、また訪れた
ジェイク・ギレンホールに
浸りたい、熱!
しかし、わたしは
ジェイクの顔かたち、というより
彼の、
なにかに取り憑かれながら
それは、不可解な謎や犯罪が多いのだけど
なにかを同時に喪っていきつつ
ほんのすこし、狂い、
それでも、絶望しないタフな
繊細な、オトコの孤独な貌を
見せる、演技が好き、で
ときどき、
ジェイク!あの表情を魅せて!
矢車草の青い瞳を曇らせながら
透き通らせて!魅せて、
と、DVDを廻す。
ジェイクには、冬が似合う。
つめたいふゆの雨や
それがやんだ翌朝の
冷えて、なお、ぬかるんだ、
靴の裏に、ぬた、とひっつく
焦げ茶いろの、泥 や
冷え切った部屋に響く
けたたましくも、どこか弛緩した
電話のベルや
車のなかで、かじかんだ手を
あたためながら、じっと見つめる
安酒を売るストアの、
はげかけた、店名のロゴや
ふゆの曇った日に
空き家となった家の
埃っぽい地下室にかざす、
懐中電灯の、鋭角のひかりや
コンピュータや文房具の
硬い、実務的な、 使い込まれたそれに
大きな手を、伸ばす
その
すべて、に、
ふゆ、を、かんじる。
ジェイクの出る映画は
みな、割と好き、だけど
なぜか、
zodiac、が好きで
何回も見る。
それは、監督の
デヴィッド・フィンチャーが
大好きである、という理由もあるが
色味やひかりが
わたしのあたまのなかの
それに、似ている。
解けない謎に取り憑かれていく
ジェイクが
(役名はロバート・グレイスミス)
人生の、ある側面を
見せてくれるような気がするから。
生きる、て、素晴らしい
と、思う一方で
生きれば生きるほど
【どうやって生きるか?
なにをすればジブンの人生を
生きていると言えるのか?
いったい人生とは何なのか?
なんだったのか?】
という、謎に取り憑かれていく
そんな、誰もが
ふと、迷い込む
細い路地の、
その、向こう、を、臨む、とき
映画【ゾディアック】の
ジェイクのまなざしが
思い出されて。
否定も肯定も、なく。
映画を見れば
本も読む。
お弁当箱ほど厚い
全米ベストセラーの
ノンフィクションを
夜毎、熟読しつつ
ちっとも出かけない
ひきこもり系の
ひきこもり系の
わたし、だが
かぎ針編みのミニマフラー。ふゆのお気に入り。
観たり、読んだり、書いたり、と
家のなかでは
いがいに、忙しいのだ☺️
みなさま、良きもくようびを。
しお