曇りなのに、
暑い日というのは
なんとなく
うら淋しい。
どこへ行っても
なにをしても
こころが、ぽむ、と
空気が抜けてきた
ドッヂボールの球みたいに
どこに、ぶつけても弾まない。
でも、そういう
うら淋しさ、実は、好き。
どの電波も
ジブンには届かない
みたいな
圏外キブンは
本を読んだり
映画を観たり
また、文字を紡いだり
音を追ったりするには最適だ。
チューニングが
内側に合っていて
内なる井戸の
奥まで、潜ってゆく
長い呼吸が、できる。
こういう日に
襖のメモに
7月17日
製本すること
とある、と
ふにゃり、となる。
製本かあ、と。
おいおい、製本さんに失礼だろー!
☆
わたしの頭のなかは
アパートのようになっていて
例えば
101号室
木馬座暮らし2
102号室
空想デパートメント3
103号室
時間どろぼう会食いしん坊の巻
201号室
真夏の夜の朗読会
202号室
ムツA太随筆集
203号室
はちゃめちゃ恋短歌集
みたいに
各部屋がなっている。
で、
好きな部屋へ
好きなときに
出たり入ったりする
んだけど
階段に、
作業がどっさり、
置いてあると
その階や、その部屋に
行けなくなる。
作業=製本、構成
校正、など、空想は排除して
きっちり取り組むこと
だから、
ひたすら、やる。
早く、どこかの部屋に入りたいから。
きっちり
美しく
誤植無く。
午前中は、201号室へ行き
真夏の夜の朗読会の
opening朗読芝居の脚本を仕上げて
なかでかける音楽を決めた。
さて、午後は
製本がんばる。
階段を通れるようにしなくちゃ。
その前に
きのうの、楽しかったこと。
みゆきさん、えの字さんと
町田さんのカフェへお邪魔して
飲んだり、しゃべったり
にちようびの時間どろぼう会の
ちいさな音楽会のための練習をしたり
みんなで、FMrinseの放送をした。
お祭りの夜、みたいだった。
にこにこしているのは、みゆきさん❤️
23日にちようびの時間どろぼう会のために
から、空想家sioのツイキャスの頁に
飛べるよ。
ライブ履歴をタップすると
録音されている番組が
それぞれ、聴けるよ!
と、ここまで書いて
モロモロやっていたら
夜に、なりました。
製本作業は、紙を200枚
2枚ずつ、切ったら終わっちゃった!
(昼寝が、ちょっと長かったの)
明日こそ
スパニョラ恋短歌集
午前中に、まずは、12部、
印刷製本するぞー!
☆☆★★☆☆夜ごはん食べてから記す。
大学生のころから
大好きだった
ケメ.が
先月.星空へ還ってらした、と
さっき、知りました。
古本屋さんの片隅で
彼を知ってから、
…30年。
きのうも、おとといも
好きな曲を
夜ごはんを作りながら
聴いていました。
どようびには
彼が1979年に演った
コンサートの音源を
youtubeで聴いて
ああ、ここに行きたいなあ
と、思っていました。
江古田マーキーに
ケメのLIVEを観に行っていたころ
お客さん、30人くらいしか
いなかった、と、思う。
ケメが、
LIVEの終わりに
ぼく、結婚します
と言って
奥さまになる方を
紹介したとき
わたし、なぜか
涙がこぼれて、こぼれて
恥ずかしくて
マーキーを飛び出してしまった。
あのころ、ケメは37才くらいだったのかな。
わたしは19才か20才で
いま、思うと
生涯で、いちばんの大失恋だった。
ケメと結婚したい、なんて
思ったことなんて、なかったのに。
1990年ころから
ケメは、音楽活動を辞めてしまい
でも、6年前くらいに
還暦近くなり、突如
LIVEをはじめて
それを、youtubeで
ファンのひとがアップしてくださっていた
観ることができて。
ケメはすっかり
おじいさま、になっていたけれど
わたしが大好きだった声と
やんちゃで、ちょっと偏屈で
王子のような、可愛いお人柄は
なにひとつ、変わっていなかった。
ああ、いまも
このひとが、大好き
このひとの紡ぐメロディーと
歌詞が大好き
と、大学生のころと
同じように、ときめいた。
内側は、そのまま、だった。
ケメ
わたしに30年間の恋心をありがとう。
でも、たぶん
永遠に、好き。
ムツくんの随筆集を作りたいなと
この間、思って
タイトルを
きみはぼくの
いい子じゃないか
にしたのは、
あなたの
春から夏へ の歌詞
もっとそばにおいでよ
もっとぼくを見つめてよ
きみはぼくのいい子じゃないか
から。
あなたの歌詞から
わたしは、
たくさんのものを得た。
実は、次のFMrinseの放送で
あなたの歌をすこし
うたいたい、と
このごろ、練習していたの。
きょうも夕方、スーパーへ行く途中
練習しながら、歩いてた。
思い出はあなたとわたし の冒頭
夢が崩れるときに
ふたりなにを話そう。
その日、あなたのことを
わたし、見つめるだけよ。
きみを守れぬぼくなんか
捨ててどこへでもいけよ
いやよ、あなたのことは
カラダから離れない。
を、なんども。
冬の窓 は
古いオルガンで
弾いて、歌いたいなあ
弾けないくせに
と、夢みたいに思ってた。
今は昼下がり、も。
あんなにせつない歌たちに
わたしは、会ったことがなかったから。
ケメ
ひとの前で歌わないときも
レコードやCDが出ないときも
ずっと、新しい歌を作っていた。
60才を過ぎて作った曲も
やっぱり、素直で
優しいメロディー、だった。
生きていると
かならず、お別れが、ある。
でも、歌は、お別れしない。
永遠に、わたしの胸で
流れて、いる。
わたしが死んでも
誰か、わたしより若い人が
ケメの歌を、胸に
流してほしいな。
娘たちに、残しておこう。
最後に
ひとつ、恋短歌。
あなたは
王子さまと
呼ばれたくなかった。
でも、やっぱり
あなたは、わたしには
王子さま、だった。
sioより愛をこめて。