まんまる、おつきさま。
仕事からの帰り道
スーパーの袋と
もらいものの蜜柑を持って
じんわり、眺めた。
そんなとき、
からだとこころに
流れてくるのは
ハンバートハンバートの
【今晩は お月さん】
♪あなたのいるところ
わたしには遠すぎる
今日、一生懸命働いた。
94才と96才のおばあちゃまが
図らずも ハイタッチして
『また、会おうね』
と、言っているのを、見た。
わたしのいちにちと
おばあちゃまたちのいちにち。
同じ長さ なんて、まちがっているみたい。
ひかりの速さを思う。
世の中から、追放された
(つまりは傷ついた)
おんなのひとたちの
短いハナシを いくつか
書こうと、決めた。
離婚を決めたのは
大晦日の夜だった
で 始まるオハナシの
タイトルは、【みるくせーき】
中年のおんなのひとが
公園で出会った 若い男と
大晦日の残りを過ごすオハナシ。
癌末期の母と 育つ乳児のあいだで
揺れ動く わたしに訪れる
銀色のジャンプスーツを着た
死神を名乗る男と語り合う時間。
癌患者病棟の談話室で。
タイトルは 【パセリグリーン】
まずは、このふたつを書いてみる。
書けるかな。
ああ、オットー氏が
もう、寝なさい と
言っている。
(腹巻をほめてくれた!)
明日もシゴトなんでしょー、て。
はいはい
いうこと ききます。
みなさま、おやすみなさい。
sio