ピラカンサスの赤い実みれば
秋もまた、幸福そうに
わたしを見てる
中年の瞼は薄し
眩しさに手をかざし見る
夕日、桃いろ
いちじくの割れて
したたる蜜のような
日差しに秋の蝿の来ている
見たままを詠んでみた。
秋はいくら詠んでも飽きない。
ぜんぶが、アートみたい。
例えるなら
ヘルシンキの森
お湯の沸く硝子の薬缶
そんな小説が読みたい
お隣に越してきたのは
冬でした 林檎の赤の
スリッパをくれました
寒い日暮れの
路地に漂う灯油の匂い
あなたとわたしが好きな匂い
懐かしい、記憶のなかの冬たち。
幼い頃からために溜めた
空想のなかにも、記憶がある。
冬がくれた、
林檎のいろのスリッパは
もはや、本当に履いた気が…
カレーライス
チキンライスに半ライス
あ、オニオンスライスは
ライスじゃ ないよ
どんぐりを拾えば
お腹が空いてくる
かあさん、今夜は
シチューに決まりだ
大学に行こうか
それとも眠ろうか
ロックの御子の聖なる苦悩
困り顔の可愛い猫は
大好きな絵本【ねこのセーター】より。
ロックの御子とは
長女Aちゃん。
一年くらい眠って過ごしたいらしい。
あの子かつて
ピアノ弾きだったのだという
そういえば よく
音符を落っことしていたな
どうしても、
パンの窓のあの子に
インスパイアされて
歌ができてしまう。
(作って、ごめんね)
写真の可愛い子は
そのむかし、
次女kちゃんが縫って
プレゼントしてくれたもの。
日々のしっぽを
短歌でつかまえる。
愛おしい日々たち。
まいにちが、
日替わり定食みたいで
ごちそうさま
って、短歌で言うの。
sioでした。