- 今日は、ぺちゃくちゃと
- おしゃべりするみたいに
- sioが観た映画のハナシを
ここ2週間くらいで観たのは
❶デビット・フィンチャー監督の
【ゴーン・ガール】
フィンチャー監督の映像は
やっぱりクールで好き。
彼の監督作品で
一番、好きなのは、なぜか
【ゾアディック】
(何度も観ちゃった。
内容は実際にあった連続殺人事件で
最後まで犯人もわからず
コワくて、暗いのに、なんでだろう?
色合いが好きなんだなあ、多分)
さて、【ゴーンガール】
内容は、あんまり好きじゃなかった。
(なんか、こういうの、
知っているような、気がした)
しかし、結婚生活、
あるいはパートナーを
主人公のエイミーのように
捕らえることは
誰でも陥る「大きな穴」みたいに思った
他者との関係を
こういう「感覚」で味わい始めると
そりゃ、イライラするよなあ、と納得した。
自分の理想の「ライフ」を伴走してくれる
(あくまで伴走。メイン走者は自分)
「相手」じゃないと、「苛つく」ならば
結婚生活、家族関係は、
すごーく険しいものになると思う。
自戒しつつ、観た感じ。
次は
何かと話題でありました
❷鬼才ラース・フォン・トリアー監督の
【ニンフォマニアック】
2部構成で、4時間を越える大作。
これは家族で観たら、どん引きなので
(セックスシーンばかり)
独り、家にいる時を狙って。
多分ね、日本の男性は
これ、もし観たとしても、途中で
絶対、ふん! くそっ!
このビッチが! と呟き、
胸くそ悪くなって帰るような気がする。
(前半はこんな女の子に会って
いい思いしてみたいなあと
内心、思うかもしれないが
後半は確実に怒ると思う)
女だろ、母親だろ、
何やってんだよ!
と、これが本当なら
警察へ通報するぞ、ってな感じで。
(トリアー監督が好きなら
そうはならないかもしれないが)
しかしです、
sioは、結構おもしろかった。
(脚本、構成が素晴らしいなあと思う。
八部構成になっているのも、なんだか
分厚い小説を読んでいる感じで、満足)
女が性的に主体になった時に
訪れる、不幸は
ボヴァリー夫人から
変わらないなああ、と
ラストの展開に
この21世紀にも無情を感じた。
しかし、フランス女優は
ばんばん脱ぐ。
若くても、
年取ってても、均等に脱ぐ。
(女優だから当たり前だけど。
役を生きるために脱ぐのだもの)
年齢のいった、
こどもを生んだことのある女性の、
少し萎んだおっぱいが
スクリーンに映るのは
日本ではとても珍しいこと。
そう意味では、リアル。
たっくさんいる
あらゆる年齢の女達を
娘(性的対象)と
母親(母性)と
おばあさん(おふくろ的慕情)に
分ける日本では
なかなか生まれ得ない映画。
❸スティーブンキング原作を観ようと
【ショーシャンクの空に】
【マジェスティック】
スティーブンキングは本当に
作家の王さまだ!
ストーリー展開の妙にはいつも感服。
何度観ても、ラストに唸るというのは
どういうことだろう。
素晴らしいってことだ!
❹今更ながら宮崎駿監督最後の
【風立ちぬ】
オットー氏が観る、というので一緒に観た。
主役のジロウさんの
インテリ理系らしい、
薄情な感じが気に入った。
真面目なのに、照れずに
すかさずキスをするところとか
綺麗だよ、と、
まっすぐ口にするところとか、
そこに、薄情だからこその
男の色気を感じた。
風がいつも、画面の中に吹いていて
その美しさには感服。
太宰治の【右大臣実朝】じゃないけど
この映画に、どこか滅びゆくものは
美しいといったようなメッセージも感じた。
それでも、生きねば、なんだなあ!
そしてそして、
オススメはしないけれど
(ちょっとheavyだから)
sio的には、
strangeにぐっと来た映画はこれ。
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アメリカの作家 オーガステン・バロウズの
ベストセラー小説の映画化。
有名俳優がたくさん出ていた割に
内容も暗く、ありえない感満載で
(本当は自伝的小説なんだけど)
日本では興行的には大コケしたらしいが
わたしには観るべき映画だった。
内容を少し。
(sio的解釈入っています)
主人公のオーガステンの母親は
いつか詩人となって成功すると
若い頃からずっと信じ、中年になっても
それをジツゲンできていないことに
苛立つ、エキセントリックな女性。
父親はアルコール中毒の大学教授。
両親は離婚し、
オーガステンは母親と暮らすも
母親はある精神科医のセラピーを受け、
自身の母親や夫によって
『抑圧されてきた怒りや感情が解き離れた。
これから自分が自由でいるためにも、
互いのためにも、
一緒に暮らさない方が良い』と
オーガステンを
医師フィンチの家に住まわせる。
(譲り渡すみたいな、感じ)
そこで、こころ不安定な、
しかしどこか優しき家族
(本当に血が通っている子どもはいない、
皆フィンチに引き取られている)
と、オーガステンは暮らす。
(13才から17才までの間)
フィンチ医師は受容と拒絶をたくみに
使い分け、愛すべき
頼れる父親のように感じられるが
結局、誰一人のこころを安定させられない。
最後、オーガステンは医師からも
母親からも、離れ、自身の道を選ぶ。
というのが、映画のあらすじ。
なぜか、とても気に入った。
なんというか、surviveを感じた。
こねくり回さずに、
ライフに過剰な意味をもたせず
ただ生き抜いていくんだ、という強さと
しなやかさを感じた。
小説も読んでみよう。
明日はまた、ROLLYを
世田谷シアタートラムに観に行く
sioでした!