*フランスの田舎に住んでいる大阪人です*

*日頃の出来事や思ったことを、徒然に綴っています*

 

 

こんにちは富士山

 

今日はクリスマスですね。 みなさん楽しく過ごされていることと思います。

 

私たちはいつもと変わりなし。 昨日も相変わらずトレッキングに行きました。

 

昨日は軽く、10キロのコース。

 

教会の駐車場に車を止めて、そこから歩き出しました。

 

2分ほど歩くと、前から一匹の犬が、

 

スティックを加えてこちらに向かって歩いて来ました。

 

とても体格のいいポインター風の猟犬です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夫はめちゃくちゃ犬好きで、これまでも野良犬に好かれて、困ったことがあります。

 

 

 

その犬君、めっちゃこっちを見ています。

 

あれ? 嫌な予感・・・恐竜くん  

 

そして予感的中。

 

その犬君は、私たちのことを10年前から知ってるかのように、

 

楽しそうにスティックをくわえたまま、ピッタリくっついて、

 

当然のように、一緒にトレッキングを始めました。犬 

 

犬好きの夫が ”モンティ”と 勝手に名前をつけ、

 

”カモン、モンティ!” などと声をかけているので、

 

犬はもう完全に、付いてくる気マンマンです。

 

 

 

 

夫は、 犬ってます。 めちゃくちゃ 犬って ます。

 

夫はいつもこうです。 犬にデレデレ。 犬のためなら何でもする。

 

この現象を私は、 犬る と呼びます。

 

これは五段ラ行変格活用の動詞で、 

 

犬る 犬る時、犬れば 犬りません と活用する。

 

と私が決めた。おばけ

 

 

 

 

 

 

 

野を超え山を越え、私たちの10メートルほど前をどんどん先に行きます。

 

途中、長いスティックを自分で見つけて、私たちの前に置き、

 

それをじっと見つめ、夫がそれを投げるのを待っています。

 

夫が投げると、超大喜びでそのスティックを拾って来て、

 

また、私たちの前に置いて、” ほら! 投げて・・・” と待っています。

 

 

 

そんなことを繰り返し繰り返し、疲れを知らないタフガイ。

 

多分、モンティは行ったり来たり走り回って、20キロは歩いてますね。

 

3時間ほどの道中を、しっかり楽しげに付いて来ました。

 

 

 

 

そしてとうとう、最初に駐車した場所まで戻って来てしまい、

 

お別れの時がきてしまいました・・・

 

 

 

 

夫が、” ア・ラ・メゾン” (お家へお帰り)” と一言いうと、

 

とても悲しげな でも利発な顔で、

 

まるで ”さようなら” とでも言っているようにじっとこちらを見てから、

 

その大切なスティックををくわえたまま、一人で 行ってしまいました・・・

 

 

 

 

 

名前も知らない、素敵な相棒でした。

 

もっと一緒に居たかったな・・・

 

 

 

 

彼が去っていく後ろ姿を見送りながら、

 

私たちが 車に乗ろうとしていると、

 

駐車場のそばにあるお家から、おじいさんが出て来たので、

 

 

お母さん あの犬を知っていますか?

 

と聞いてみると、 

 

 

おじいちゃん ああ、あの犬はいつもああやって自己散歩してるんだ。

 

   賢いから、どんなに遠くまで行っても、必ず自分の家に帰ってくるんだよ。

 

   Il mange tous les atliers ...   (あちこちの家で美味しいものを食べる)

 

   

 

 

このフランス人のおじいさんが言った言葉は(私の聞き取り力が正しければ)

 

フランス語のイディオムで、”彼はあちこちでご飯をもらって好きに暮らしている。”

 

本来は野良猫の生活を表す表現。

 

これを、おじいさんは、このモンティに当てはめて言ったのだと思う。

 

 

 

 

 

ほう・・・

 

モンティは幸せな犬だなぁ・・・

 

フランスを含むヨーロッパでは、犬たちはとても自由に放し飼いです。

 

 

 

モンティにまた会いたいな・・・