*イギリス人の夫とフランスに住んでいる大阪人です*

 

 

こんにちはコーヒー       お天気傘ガーン 気温14度

 

落ち葉が風に吹かれて、コロコロと道を転がっていく音で目が覚めました。

雨が一晩中降っていたようで、窓の外には湿った木々が見えます。

雨の日でも、小鳥たちは朝になると元気に囀っていますが、

風の強い日は、とても静かです。 どんな鳥の声も聞こえません。

その小さな体を木陰に潜めて 風が収まるのを待っているのでしょう。

 

私が住んでいるロワール地方は今が、紅葉のピークです。

町中の並木、周りの丘も草原も、赤、黄色、オレンジ、深い緑、浅い緑、錆びた紅色、茶色など、

それはそれは美しいカラーパレットのようです。

 

 

今朝の窓からの風景

 

 

こんな季節、やはり思い出すのは故郷、日本・・・

 

遠く日本を離れ、

季節の移り変わりごと日本の風情に思いをはせる。

これは日本人である以上

どうしても湧き起こる心の機微でしょう。

 

几帳面に手入れされた美しいお寺の庭。

紅葉、楓、銀杏、南天、山茶花・・・

苔の蒸した石畳

玉砂利の山道を歩く、人々のゆっくりとした足音

漂ってくる線香の香り

茶店から漂う甘酒、おしるこの匂い

静かな話し声

 

しかし、

最近、フェイスタイムで話した娘によると、

(私は日本に成人した娘がいます)

 

紅葉はピークで美しい、

けど、

それを見にいく道中もクルマだらけ、

ついて見ると、

現地も車と人だらけ、

で、結局、

紅葉は良かったけど、

疲れた・・・ チュー

 

とのこと。

 

同じ時期に同じ行動をとる傾向がある日本人。

そのことを忘れかけていました。

 

盆と暮れの、帰省ラッシュ。

春休み夏休みの 海外旅行ラッシュ。

桜と紅葉の季節の お寺まいりラッシュ。

それを報道するニュース番組。

京都、奈良、難波、梅田、新宿、渋谷、いたるところ

人、人、人、の混雑。

あの地下鉄の恐ろしい人混み、

これをだんだん忘れてしまっている自分に

気づきました。

 

去年久しぶりに帰国した時、

私、大げさに言っているのではなく、

ほんとうに、

人混みをうまく歩けず、

チケット売り場でも

かなり手間取ってしまいました。

 

混雑に対応する技を失っていることに気づいたのです。

私は、徐々に隠遁者になりつつあるのだ、と。

 

雨が上がった後、

ロワール川沿いのベンチに

一人座って、

ひっそりと紅葉を楽しんでいる

老人がいました。

 

雨が上がったので、

私は夫と買い物。

 

こんな、もの見つけました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美しい日本の風景を

 

便座に印刷。

 

一人静かに紅葉を楽しんでいた、

あのフランスの老人は

 

この便座をどう思うのであろうか・・・

 

これはないで・・・、と思うのは

 

私だけでしょうか・・・