琴線にひびく | 魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

無意識のストレス反応を意識的に変化させて
気づきと自然治癒力を高め 自分や周りのひとの存在に光をみる人生を楽しんでいます

ある80代の女性が 古タオルで雑巾を縫われていた

 

もう1枚 これから縫われるだろう古タオルがあったので

 

「私 これ 縫ってもいいですか?」

 

と お願いしてみた

 

 

「いいよー」

 

と 裁縫道具を一緒に使わせてもらった

 

 

どうということはなくて

 

ただ そばにいて

 

何か一緒にしようと思った

 

 

私は 裁縫が好きでも得意でもなくて

 

必要に迫られて

子どもたちの提出用の雑巾を縫ったり

とれたボタンをつけたり

つくろいものをすることはある

 

なので

この古タオルも うまく縫えるわけではない

 

 

そばにいて 

「糸通し」という道具のすばらしさを話すほかは

ほぼ無言

 

 

古タオルを縫いながら

「他のこと」もあったりで

半分も縫えてないうちに

手を止めなければならなくなった

 

あとで また戻ってみると

私が手をつけていた古タオルは

みごとに 縫い終わられていた

 

 

「仕上げてもらったんですか?」

 

その女性にたずねると

苦笑にちかい笑顔で うなづかれる

 

「(あなたの縫い方じゃ)何回か洗ったらほつれるよ」

 

「あらら・・・ 縫い方があまかったですか」

 

「いいよ いいよ あれでも いいよ」

 

「最後まで縫ってもらってましたよね?」

 

「んふふふ」

 

「途中で離れて すみません」

 

「いいんよ いいんよ・・・・」

 

その続きは 何を言われていたか

よく聞き取れなかった

 

 

古タオルが 

うまく縫えたかどうか 

最後まで仕上げたかどうか 

というのは

どうでもいいみたいで(いや よくはないけれど)

 

 

 

 

不出来でも 教えてもらって 助けてもらって

ただ 一緒に そこにいて

 

ただ 一緒に いたくて

 

 

・・・なことがあじわえた

 

 

 

ほそい糸より ほそいようなものが

うっすらと 感じられる それが

 

 

私には かけがえがないものらしい