名物のたい焼き | 魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

無意識のストレス反応を意識的に変化させて
気づきと自然治癒力を高め 自分や周りのひとの存在に光をみる人生を楽しんでいます

「これ‥‥」

私の顔を見るなり
開いて見せてくれた
白い包み紙のなかの たい焼き


「どこどこの名物らしいよ」

会社の誰かのお土産みたいで
お昼にもらったものは
夕方には 冷たくなっていた


「わおっ」


私が たい焼きを好きだろうと
持ってきてくれたんだ




その人は
からだのことがあって
あまいものが 食べ難い

決して あまいものが嫌いなのではない



食べたいのに 食べられないって
どんなに 悲しいだろう?
どんなに 悔しいだろう?

それを 私に届けてくれた



「○○がおらんうちに」

そう 私に言って渡してくれた


冷たくて かちかちになった たい焼き


あたためなおして
食べる気にならなかった


あたためたら
さめるような気さえする


冷たいたい焼きを
湯気が出るような気持ちで両手で持つ