望郷の父・・・21 結婚までの「長女」の機微 | 魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

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無意識のストレス反応を意識的に変化させて
気づきと自然治癒力を高め 自分や周りのひとの存在に光をみる人生を楽しんでいます

望郷の父・・・目次



どうしていいのかわからないけれど、相手に弱みを見せたくないような両家のもとで


長男長女の結婚は


新居から


新婚旅行から


結婚式の招待客の数から、引き出物の内容から、費用まで


ありとあらゆるものが ふくれあがった



若い というより、幼いふたりの門出には


あまりにも分不相応なものとなった



そんな状態が居心地いいわけもなく


「あれは やめよう?」


と 結婚相手に持ちかけてみるのだが


そこは 「長男」「長女」の弱さなのか甘さなのか、おたがいに


「だれだれが 自分たちのためにしてくれとることなんじゃんか


ありがたく受け取ろうよ」


「親戚とは うまくやっていかんといけん


よくしてもらっとるってことよ」


と 周りの大人たち、親たちの助言(脅し)を 


自分たちが「長男長女」であることの立場とともに


相手を傷つけたくない


相手の機嫌を損ねたくない


結婚をじゃまされたくない



そして何より


自分が責任をとりたくない、力ある大人たちに あまえていたい



と 何かが違うことを感じながら


流されるまま、流された





そんなことをしていたら


いつも 周りの顔色ばかりに気をつかい


くたくたになってしまうことは 目に見えている




だけど


私は その方法しか知らなかった


その方法で乗り越える「先」に 自由や幸せがあるような気がしていたのかもしれないし




ただただ 本当の気持ちを感じることが 怖かったのかもしれない