さらなる出会いは、翌平成9年(1997)の春、東京の富岡八幡宮の境内で行われていた骨董市でありました。

そのころには、東京にいる土日は、ネット上で骨董市や古書市が開催されている場所と日時を確認して、出かけるようになっていました。

神社境内では、ブルーシートが敷かれ骨董品が並べられて売っていました。それこそ生活雑貨から陶器までいろいろなものが並べられていましたが、その中に段ボールが並べられていて、段ボールの中のクリアファイルに入れられていたのが、「奈良名所」シリーズでした。

△石版画 奈良名所 奈良帝国博物館之景(明治34年刊)

 

奈良名所」も、組み物であり、「奈良帝国博物館」「大仏殿」ほか8枚組みでした。東京、大阪名所絵は、理解できるけど、奈良名所まであるとは…。

これを見て、一体、いくつの種類が存在するのか? これはもしかして、全国各地で「名所絵」が作画され、原版が作られ、印刷されて、販売されているようだということが想像されました。名所絵は全国各地に存在するのか???

 

ますます探求心に火が点きました。さっそく購入して、さきの「名古屋名所」、「大阪名所」と比較検証し始めました。

 

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