自分は曲によって特別に綺麗なクリーンが必要でない限り入れません。
カッティングを多用するストラト使いさんなどは必須ですよね。
スタジオ系のギタリストだと歪みでも使っているイメージがあります。
今日取り上げるのはMAXONのRCP660です。
うちのデモ録りの時にはあらゆる楽器で活躍しているペダルです。
レコーディングではとても重宝しています。
このシリーズは真空管を使っているのが最大の売り。
このペダルにもメーカーによって選別された12AX7管が入っています。
おそらく低ノイズなものを選んでいるはずです。
なので12AX7Aや12AT7などに差し替えても面白そうですね。
つないでみると、コンプのかかり自体はきつくないことが分かります。
メーカーサイトによるとレシオは3:1の設定なんですね。
一番の特徴は真空管のお陰で少しざらついた感触で音が太くなること。
ブーストスイッチは残念ながら増幅率を調整することはできません。
ライブでソロ用に踏むならもう少しレベル差があってもいいかと思います。
センシティビティが入力、マスターが出力レベルのコントロールです。
サステインつまみは上げれば相応にノイズが増えます。
なのでポイントはどのつまみも控えめなセッティングにすることです。
ノイズを増やさないために基本はユニティーゲインでの使用になります。
もっとも出番が多いのがベースでの使用です。
上品なコンプというよりは真空管らしい味付けが欲しくて使います。
入力高めでブーストもオンだとかなり迫力のある音になります。
次がギターでの使用です。
クリーンのアルペジオ用に入力を低め、サステインもほぼゼロで使います。
それでも真空管のお陰で少し倍音が乗って存在感のあるクリーンになります。
プラグインのコンプよりアナログが良いなと思う例です。
あとはライン録音では何にでも使いますね。
ELEVEN RACKに直でギターを挿してバッキングを録る場合など、
コンプはオフでブーストスイッチだけオンで入力してやります。
当然レベルが上がるのと、質感が変わって歪み方が気持ちよくなるんです。
ベースしかり、アコギしかり。
綺麗すぎる打ち込みのドラムや太さが欲しいシンセのリードなどもいけます。
弱点といえば、専用アダプター使用とS/Nが優れたタイプではないこと。
そして残念ながら生産完了品であること。
でもDynaCompほど個性的でもなく、つまみも豊富。
タマ数も多いので中古で安く見つかるのもうれしいポイント。
デジタル機材が増えるほど、その存在感が増すペダルの一つです。
