このあいだとある友人のバンドのライブに行ってふと気付いたことがあります。それはレスポールを弾くギタリストを最近なかなか見かけないということ。
本来この音ならレスポールだろうなと思うギタリストはPRS(ポールリードスミス)を使っていることが多いんです。
ストラトがより弾きやすく現代の音楽にマッチするためにSuhrやTom Andersonのようなフロイドローズ、ジャンボフレット、ハムバッカー搭載のギターに進化しているように、レスポールが軽く、薄く、ハイフレットにアクセスしやすくストラト寄りに進化したのがPRSだと言えるかも知れません。
PRSはボディ・ネック材とセットネックという構造、そしてミディアム・スケールという基本設計がレスポールと同じです。ブリッジもストップ・テールピースのモデルならかなりレスポールに近いギターと言えるでしょう。
とても高価にもかかわらず、PRSが人気なのは外見がとても美しいだけでなく作りがとても丁寧で、プレイヤーにとって優れたギターであるからに他なりません。
では、レスポールにしか出来ないことや出せない音はないでしょうか?
PRSとの相違点から逆算してみればその答えが見えてきそうです。
まず重さ。70~80年代のレスポールは異常に重く、それが賛否両論を巻き起こすくらい質量が音質に与える影響は大きいものです。
自分の相棒は3,7kgくらいの比較的軽量な固体ですがPRSに比べれば重いはずですから、それを生かした音作りを考えればいいかも知れません。
次にカッタウェイの有無。これはPRSではなくダブル・カッタウェイのレスポールを弾いたプロのコメントを雑誌で読んだものですが、この部分が有る無しでレスポールの音の印象が全く変わると言っていたのを見たことがあります。
残念ながらPRSをじっくりと、しかも生音で弾いたことがないのでこの点はぜひ検証してみたいですね。
ストラトでもネックジョイントのプレートで音が変わりますから、ジョイント付近のちょっとした違いは音質やサスティーンに与える影響が大きいのでしょう。
それからトップの材について。PRSのギターはそのほとんどが杢目のよく出たソフトメイプルが使われています。それに対してギブソンではハードメイプルという、杢目はそれほどでもないですがより硬いトップ材が選べます。
これは音の伝達が速く少しアタックが強く出るようになるため、弾いてみるとそれまでのレスポールの印象が少し変わります。
こうして考えてみると何となくレスポールらしい攻め方が見えてくるような気がします。小難しく考えなくてもP.U.の違いだけで、はっきりとそれぞれのメーカーのサウンドにはなっていますけどね。
個人的にレスポールは地を這う低さで弾いているイメージ。PRSはテクニカルに少し高めのポジションで弾いているのが似合うイメージがあります。
レスポールがペンタ一発に対して、PRSはおしゃれな7th、9thというか…あくまで個人的なイメージですけど(笑)
せっかくレスポールを相棒に選んだのですから、レスポールらしい音や弾き方でプレイしていきたいです(画像はリペアに出す前のものです)。
そのライブ帰りに同じギタリストの友人と話していて「で、レスポール使いが少なくてさびしいの?」と訊かれ、ちょっと考えてから「いや、クラスでオレだけがあの子を好きっ!て方が燃えるからいいやw」と答えました。
