これは、内的転生の物語。
癒し手から、アルケミスト(錬金術師)へ――
「誰かを癒す」存在から、
痛みも、怒りさえも、
素材に変えて。
世界に新たな価値を創造すべく、
歩み続ける者の物語。
純粋な怒りは守護となり、
やがて「創造の炎」へと変容する。
痛みも、怒りも、言葉も──すべてが素材。
魂の炉に投じ、練り上げ、
黄金に輝く智慧へと生まれ変わる。
戦いを捨て、
平和を築くためのアルケミストが辿り着いた、
祈りにも似た、変容の物語。
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【風に寄り添う恩寵の翼】
許されること、甘えることを恐れず、
私は静かに風に寄り添う。
その風はただの風ではなく、
私を包み込み、守り、導く恩寵の翼。
疲れた心にそっと触れ、
抱かれるような安らぎをくれる。
イーリウスの翼の中で、
私は自立と依存の境界を行き来しながら、
真の強さを見つけていく。
頼ることは弱さではない。
それは、自分を許し、受け入れること。
その恩寵の風に乗り、
シルフィアはもう一度、自由に羽ばたくことを知った。
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読んでくださるあなたにも、
そんな恩寵の風が届きますように。