望郷 | 毎日イタリアンとみおか食堂LITAのブログ

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リタのアメブロだZ( -∀・)

自分には子供がいない。
これからもできることはない。
少し寂しいがそれでよかったと思っている。

自分には幼少期の思い出がない。
本当はあるのかもしれないが、思い出そうとすると何かがそれを拒絶しようとするので、思い出すことをやめてしまう。
以来、過去に蓋をする癖が付いている。

子供の頃、父親と兄と自分の三人で当時住んでいた仏向町の家の近くのハングリータイガーで食事をしたことがあった。
その場に母親はおらず、父親は先に会計を済ませてどこかに行ってしまった。

残された兄と二人でバイパス横の坂道をとぼとぼと歩いて家に帰った景色だけが記憶に残っている。
たしか小学校の低学年ぐらいの時の出来事だった。

男として、人間として脂の乗った旨味の部分を自分は子供の頃に失ってしまったような気がする。
あるいは誰かが全部持っていってしまったのか。
残った擦れっ枯らしで今まで生きてきたのかもしれない。

お人好しでいつも自分が損することばかりを考えて、金や欲を叶える術をしらない。
誰が悪いわけではない。
事実としてそうだった。

自分には女房がいるので別に不幸ではない。
ただ、日の当たる方向に舵を切ることができない。
そんな人生だったように思う。