大学の関係者でも学生でもない、ただの宝塚ファンに過ぎない私を講演会に参加させてくださった関係者の皆さまに感謝します。

貴重なお話をお聴きして、有意義な時間を過ごせました。

ありがとうございました。

 

 

 

 

自分の記録用に、講演会の内容をメモしたものをここに残しておきます。

 

私の頼りない理解力・記憶力に免じて、こんな内容のお話だった程度でお許しいただける方のみお読みください。

 

 

 

 

登壇された上田先生が最初の一言は、「後ろの方、聞こえますか?」でした。

 

先生がマイクの音量を気にされ、スタッフの方がマイクを交換することに。

確かにその後はとても聞きやすくなり、さすがは舞台の演出家と感心。

先生によると、宝塚歌劇団でも音量にうるさい演出家と思われていたそうです。

 

 

京都大学でフランス文学を専攻したきっかけ、フランス文学の思い出から本題に。

 

イギリス留学中にパリにも行き、美術館巡りをしていた時のこと。

 

美術館の入口で、チケットをもぎる係のおじさんから半券を受け取ろうとしたら、そのおじさんが半券を床に捨ててしまったそうです。先生は困惑しつつチケットを拾ったのですが、ニヤリと笑うおじさんの顔を、先生の後ろに並んでいた友人の方が見ていた・・・。

 

と言う、「心がざらつく」出来事が。

 

パリ滞在中。寒さ厳しいセーヌ川左岸を歩きながらサンドイッチを食べたそうです。キオスクで買ったカチカチの不味そうなサンドイッチが、ビックリするほど美味しかったこと。

 

素晴らしい美術品の数々。

 

美しいパリの空の色。

 

なぜチケットを床に捨てられたのか。

 

「ボンジュール」と挨拶をしなかったから?

 

パリではコンビニのような気軽なお店でも、客は「ボンジュール」と店員に挨拶をし、店を出る時には「メルシー。良い1日を過ごしてね」と言うのが普通なんだとか。

 

「郷に入っては郷に従え」を実践しなかった自分に原因があったと今は思う。

 

そして、「いつかここで認められたい」と思った。そうです。

 

単純な私なら文化の違いに気づかず「人種差別だ。私の自尊心は傷ついた」としか受け取れないできごとですが、真実はどこにあるのかを先生はずっと考え続けていたようです。今更ですが、頭の良い感性の鋭い方なんですね。

 

で、フランス文学との思いでですが、こちらはアッサリと終わりました。

 

大学を卒業して製薬会社に就職し、人事部門を担当。

大企業で安定した生活を望んだが、主体的な選択ではなかったと。

 

仕事に疑問を感じ、「会社で正気を失いつつあった頃、価値基準の違う儲かってない劇場に通っていた」(*会社の批判をされたわけではありません。念のため)

 

リクナビに登録したら、宝塚歌劇団が受け入れてくれて、創作の経験もないのに特殊な芸の世界へ。

 

2人分の仕事を5人でやるような環境から、宝塚歌劇団では5人分の仕事を1人でやることに。

 

まだまだ続きます。

 

 

 

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会場となった大阪大学会館は、登録有形文化財