親鸞聖人御誕生八五〇年
立 教 開 宗八〇〇年
慶讃法要記念
若き日の親鸞
南座に行ってきました。
「若き日の親鸞」は、五木寛之さんの小説「親鸞」を忠実に舞台化した作品でした。
親鸞聖人について知らなくても、原作を読んでいなくても、楽しめる作品になっています。小説で一番のクライマックス(?)も大掛かりな舞台装置を駆使した迫力ある演出で見事に表現されていたと思います。舞台装置はシンプルなんですが、照明も盆もセリも大活躍させてましたね。
松竹新喜劇、新派、前進座。いろいろなジャンルから実力・魅力のある俳優さんが集結しての舞台なので大変見応えがありました。
苦しみの中でなぜ人は生きるのか?
生きるとは何かを追い求める若き日の親鸞を、藤山扇治郎さんは真摯に演じておられました。花道からせりあがって登場する場面では大きな拍手が贈られていましたよ。
紫野役のはいだしょうこさん。
懐かしい。
テレビではご活躍を拝見していますが、舞台に立っていらっしゃるのを見るのは、私にとっては2002年星組公演「プラハの春」以来なので21年ぶり・・・。
変わらないですよね。セリフの声が本当に綺麗。可憐さは現役の娘役にも負けてませんね。柔らかな雰囲気と紫野の持つ芯の強さを上手く表現されていてさすが。
松竹新喜劇の俳優さんもたくさん出演されて、深刻な場面であってもふっと力が抜けるような間のいい笑いがところどころに散りばめられていました。うまいなあ!
三林京子さんのサヨも原作小説そのままの温かくて強くて慈愛に満ちたサヨでした。登場されただけでなんだか安心してしまう。
黒面法師役の須賀貴匡さん。
イケメンですね。影の主役と言っていいかな。スペクタルな場面を大いに盛り上げてとてもカッコよかったです。
個人的な感想なんですが、良禅役と遵西役の俳優さんは逆の配役の方がいいのでは?
私が宝塚脳なのかもしれませんが、扇治郎さんとの見た目のバランスとか、ちょっとそんなことを思ってしまいました。素人が偉そうにすみません。
もちろん、どちらの俳優さんもお芝居は良かったです。
あとね、「エーリーザーベーット!!」で終わるという雰囲気に慣れている私には、一幕の終わり方も「あ?終わったの?」という感じで物足りなかったです。宝塚脳ですみません。
南座の入り口に僧侶の方がいてビックリ。知り合いでもないのに、思わず会釈してしまいました。
観劇の帰りにフランソアに寄りました。
美味しいコーヒーとタルトと、店内の落ち着いた雰囲気にほっこり。